COLUMN

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』徹底討論。マグナム本田×ナードマグネット須田によるスター・ウォーズ談義!

2020.01.13

キャシーキャシー

(C)2019 ILM and Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

1977年に第1作目が公開されて以来、世界中から愛され待ち望まれ続けてきたスター・ウォーズ・シリーズの完結編とされる『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』、通称EP9(エピソード9)が昨年の12月20日についに公開となりました。期待値が高い分だけ賛否両論も多く飛び交っている本作ですが、「これは黙っちゃいられない!」とアンテナでもおなじみの映画好きであるマグナム本田とナードマグネット須田が熱い議論をぶつけます。スター・ウォーズ・ファン必見!

 

※EP9およびスター・ウォーズ・シリーズのネタバレを含みます。

『スター・ウォーズ』シリーズ

 

「プリクエル・トリロジー」三部作

 

エピソード1『ファントム・メナス』(1999年公開 / ジョージ・ルーカス監督)

エピソード2『クローンの攻撃』(2002年公開 / ジョージ・ルーカス監督)

エピソード3『シスの復讐』(2005年公開 / ジョージ・ルーカス監督)

 

アナキン・スカイウォーカーを主人公とするシリーズ。オリジナル・トリロジーの次に制作された。少年アナキンの成長と葛藤が描かれる、悪の化身ダース・ベイダーへと繋がる物語。

 

「オリジナル・トリロジー」三部作

 

エピソード4『新たなる希望』(1977年公開 / ジョージ・ルーカス監督)

エピソード5『帝国の逆襲』(1980年公開 / アーヴィン・カーシュナー監督)

エピソード6『ジェダイの帰還』(1983年公開 / リチャード・マーカンド監督)

 

ルーク・スカイウォーカーを主人公とするシリーズ。映画『スター・ウォーズ』の世界はここから始まった。後に続くシリーズを語るのにこの三部作をベースとされることも多い。製作総指揮はジョージ・ルーカス。

 

「シークエル・トリロジー」三部作

 

エピソード7『フォースの覚醒』(2015年公開 / J・J・エイブラムス監督)

エピソード8『最後のジェダイ』(2017年公開 / ライアン・ジョンソン監督)

エピソード9『スカイウォーカーの夜明け』(2019年公開 / J・J・エイブラムス監督)

 

レイを主人公とする最も新しいシリーズ。ウォルト・ディズニー・カンパニーによるルーカスフィルム買収により、本シリーズからディズニーが制作を担うこととなった。

マグナム本田(マグナム本田と14人の悪魔 / YAWARA NOW!!)

 

 

シンガーソングライトアクター、スティーヴン・セガール研究家。

19XX年、京都府北部に落ちた隕石の落下現場にて発見され施設で育つ。
14歳の時にカート・コバーンに憧れ施設から脱走。紆余曲折を経てシアトリカル・テクノ・ポップ(TTP)バンド「マグナム本田と14人の悪魔を結成。
京都のバンドシーン関係者8割くらいから嫌われている。

須田亮太(ナードマグネット)

 

 

ナードマグネットでボーカル&ギターを担当。今年はフルアルバム『透明になったあなたへ』をリリースして、アンテナでもかなり濃いインタビューを掲載していただきました。映画や海外ドラマが好きな人はより楽しんでいただける作品になっていると思います。よろしくお願いいたします。

 

ナードマグネット:https://nerd-magnet.com/

血縁主義からの脱却、ならず?

ーー:

早速ですが、EP9『スカイウォーカーの夜明け』、ご覧になってお二人はいかがでしたか。

本田:

僕の場合はEP8『最後のジェダイ』で血縁主義、貴種流離譚からの脱却を図ったのに、うるさ型ファンの批判によってなのか、それがほぼなかったことにされたことに複雑な気持ちになりました。結局スター・ウォーズは神話のままでいいのか……と。ちなみに『最後のジェダイ』に対しては「映画としてたくさんの問題はありつつも大好き」というスタンスです。須田さんはいかがですか?

須田:

僕もまったく同じ感想です!『最後のジェダイ』は「好きなところも嫌いなところもあるけど意義はあったよね」て感じです。

※1 ジェダイ
「フォース」と呼ばれる力を持つ正義の騎士。ライトセーバーを持って戦う。

本田:

やはり須田さんもそうでしたか。EP9がああなってしまったのはスター・ウォーズ独特のファンとの関係性と、プロデューサーがシリーズを統括しきれていなかったからかなと感じています。キャシーさんはEP9観られました?

ーー:

私は個人的にはEP9は非常に楽しめました!EP7、8を観たときに「何だか私の知ってるスター・ウォーズじゃないなぁ」と思っていたんですが、EP9で「あれ?私の知ってるスター・ウォーズに戻った!」と感じました。結局私は血縁にこだわっていたのかもしれません。

須田:

なるほど!やっぱり旧シリーズへの思い入れによって変わってきますよね!

EP9『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

ーー:

EP7の時点で「突然降って湧いたように出てきたけど、レイって誰やねん」って思いながら観てたんですが、当然、当時から彼女はパルパティーンの孫を想定して作っていたんですよね……?

須田:

初めからパルパティーン ※2 復活させるつもりだったのかなあ。EP7の時点ではスノークが新しいラスボスって感じでしたけどね……。

ーー:

EP8でスノーク ※3 が弱すぎて拍子抜けしたのがとても印象に残っています。

※2 シーヴ・パルパティーン
悪の皇帝。別名「ダース・シディアス」。EP6のラストで滅ぼされたと思われていたが……。

※3 スノーク
EP7から登場した敵キャラクター。弟子であるカイロ・レンの裏切りにより殺される。

本田:

おそらくですがディズニーはマーケティングをかなり重要視するので、EP7の時点では具体的なエンディングは考えていない、あるいは複数のエンディングを想定していたと思います。

須田:

だってEP8の伏線ほぼフル無視されてますもんね(笑)

ーー:

私EP9で一つどうしても引っ掛かったところがあって、最後レイはスカイウォーカーを名乗る必要はなかったのでは?

本田:

監督J・J・エイブラムスはインタビューで「EP8をなかったことにはしない」と語ってまして、そのレイがスカイウォーカーを名乗ることでEP8で声高に提唱された「血縁からの脱却」を図ってるつもりなんでしょうが、ベジータの子孫が孫悟空の姓を名乗るみたいなもんで「いや、貴種には変わんねえよ!」と思わず叫んでしまいました。

須田:

結局フォースは選ばれし者にしか使えないのか……ってなりましたよね。レイの出自もそうですし、EP8のラストに出てきたホウキのあの子の件もなかったことになってますよね。今年の映画だと、「君だってスパイダーマンになれるんだよ!」って言ってくれてた『スパイダーバース』とは対照的。

『スパイダーマン:スパイダーバース』

本田:

あのホウキ少年 ※4 はオビ=ワン・ケノービ ※5 の隠し孫かな……などと邪推してしまいました。

須田:

そうなっちゃいますよね(笑)。EP7の段階では「レイも誰かの血を引いてたりするんだろうな」って想像できる描き方してて、でもEP8でそれを否定して、なのにさらにまた今回ひっくり返されました。

※4 ホウキの少年
EP8では、レジスタンス一行はカジノで栄える惑星で奴隷として働かされている少年少女たちの協力を得て危機を脱する。ラストシーンでホウキを手に銀河を見上げる少年の指には、希望の証としてレジスタンスの指輪がはめられていた。手を触れずにホウキを引き寄せたとも言われており、新たなフォースの使い手ではないかとの憶測も。

※5 オビ=ワン・ケノービ
ジェダイ・マスターの1人であり、アナキン・スカイウォーカー、ルーク・スカイウォーカーの師。

※ 血縁主義
アナキン・スカイウォーカーの息子がルーク・スカイウォーカー、娘がレイア・オーガナであり、レイアとハン・ソロの息子がEP7以降の敵キャラクターであるカイロ・レン。一方、レイの出自はEP7、8の時点では明かされておらず新たな戦士の登場と目されたが、EP9において悪の皇帝パルパティーンの孫であることが明らかになった。強いフォースを有する者は、やはり血縁によって決定づけられるのだろうか……。

映画の世界とマーケティング

本田:

EP1、2、3のプリクエルではルーカスの独裁制が悪い方に出て、今回のシークエルではディズニーのマーケティング主義が悪い方に出てしまった感が否めないんですよね。いや、どの三部作にもいいところはいっぱいあるんですが。

須田:

マーケティング主義は今回のローズの扱いにも露骨に現れてましたね。まさかあんなにもわかりやすく脇役に追いやられちゃうなんて……。

ーー:

すごく言い方が悪いかもしれないんですが、「あれ?結局フィン ※6 は新しく出てきた黒人の女の子と仲良くやるの……?」ってちょっとがっかりしました。ローズ ※7 といい感じだったのに……。

須田:

そうなんですよ!あの新キャラ要りますかね!?まあ演じてるのが『このサイテーな世界の終わり』のボニーの子だからちょっとワクワクはしたんですけど(笑)ローズとレイとフィンの三角関係みたいなロマコメ展開を期待していたのに……。

本田:

フィンとキスまでしてたのに……。「『白雪姫』とか『眠れる森の美女』のディズニー映画なんだから、キスは大事にしなさいよ!」と思います。

フィン(ジョン・ボイエガ)
須田:

キスは大事です!今回だって、ねえ?レイとベン・ソロ ※8 が見つめ合うシーンは「おいおい頼むからチューすんなよ?なあ、チューはすんなよ?おい、ええええええぇ!!!」ってなりながら見てました。あの2人の関係性って恋愛になる必要性ないし、百歩譲ってそうなるとしても、あれを目撃してショックを受けるフィンの顔を写すべき!(やっぱりロマコメ脳)

※6 フィン
EP7から登場した主要キャラクターの1人。元ストームトルーパー(帝国軍側の兵士)であったが、離反してレイ達に合流。

※7 ローズ・ティコ:EP8から登場した女性整備士。フィンとともに様々なミッションを乗り越え、彼の窮地を身を挺して救ったローズは駆け寄ってきたフィンにキスをする。なおスター・ウォーズ公式サイトのキャラクター紹介をくまなく探したが、なぜかローズの名は見つからなかった……。

※8 ベン・ソロ
レイア・オーガナとハン・ソロの息子。失意の末にフォースのダークサイドに転向し「カイロ・レン」を名乗るようになる。

本田:

でももうすぐ死ぬってわかってて目の前にうっとりした顔のデイジー・リドリーがいたらキスはいたしかたないかも!少なくとも僕はします!ちなみにデイジー・リドリーは中学生の時に好きだった女の子に似てて……。

須田:

バドミントン部とかにいそうですよね、レイちゃん。

本田:

その子はバレー部でした。どうでもいい!

レイ(デイジー・リドリー)
本田:

今回のマーケティングに基づいてシリーズ中でも主義を変えてしまうという手法によって「ディズニーって結局市場原理で動くのか……」という疑念を抱かせる結果に繋がりかねなくて、今回でシリーズのファンを離れる人が出てきてもおかしくないと思いました。実際僕も「もういいかな」という気持ちが8パーセントくらい芽生えています。

須田:

同じようにオールドファンからのバッシングに屈してしまった例としては『ゴーストバスターズ』もそうですが、もうちょっと信念持って好き勝手に作ってくれていいのになあ……と思いますけどね。

『ゴーストバスターズ』

須田:

ちなみに本田さんはEP7〜8についてはどんな感想だったんでしょうか?

本田:

EP7は単純にエンターテイメントとして楽しんで「サイコー!」なんて言ってたんですが、EP8は「えっ、スター・ウォーズがついに貴種流離譚を、神話をやめちまった!他の映画で多様性を訴える作品はいっぱいあんのに!」と1回目の鑑賞では思いました。ただ2回、3回と観るうちに「いや、これは『スター・ウォーズ』がやるからこそ意味があるんだ」と思い直して。というのも、リベラルな主張を直接的に訴える作品って結局リベラルな人しか観に行かない印象があって。須田さんも言ってましたが、そういう意味ではEP8は非常に意義深いと思います。

須田:

僕、EP7はめちゃくちゃ感動したんですよ。特に終盤で旧シリーズの重要キャラが退場して、フィン、レイ、カイロ・レンという“子供たち”がライトセイバーで戦う、という流れ!カルチャーが継承された、新世代にバトンが渡った、っていうのが視覚的に表現されている気がして。ここからまた新しい物語が始まるんだな、と。だからEP8も、新世代のドタバタは楽しく見れたんですよね、それこそローズとフィンの旅も楽しかったですし。むしろルーク・スカイウォーカー周りの問題によって停滞しちゃってる印象を受けたというか。

EP7『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

本田:

ああ、確かに。シークエル通じて新キャラ4人はすごく良かったですもんね。今回のシークエルってプリクエル、トリロジーに対して作品内時間経過がダントツで短いと思うんですよ。3作で長く見積もっても1年以内の出来事。EP7の間にルークも退場して、少し時間経過を挟んでEP8に行ってたらキャラクターの掘り下げもテンポよくできたのかもしれません。

須田:

確かEP8公開時の宣伝コピーが「誰もみたことのないスター・ウォーズ」とかだったと思うんですけど、実際の内容は「誰もみたことのないスター・ウォーズを作るためにまずは残された課題であるルークの件をなんとかまとめつつ今後の伏線も貼りつつ頑張ってパスを回そうとした」って感じで(笑)だから本当はEP9こそが「誰もみたことのないスター・ウォーズ」になるはずだったんですよ……。

本田:

おそらくEP8で最も物議を醸したヨーダ ※9 のセリフをメモしておきました。

カビ臭い本の山など忘れてしまえ。退屈なだけじゃ。〜中略〜 スカイウォーカー、まだ地平線に目を向けるか。ここにはない求めるものは目の前にある。失敗こそが最高の師じゃ。わしらは超えられるためこそある。それこそが全てのマスターの真の責務じゃ。

EP8『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』より、ヨーダ登場シーン。

※9 ヨーダ
ジェダイ・マスターの1人。緑色の肌と尖った耳が特徴の小柄な老人。ほぼ全てのシリーズに登場し、多くのジェダイを導いた。

本田:

ここでわざわざジェダイの8冊の聖典が納められた木が燃やされるわけで、まさにEP9は過去にはないスターウォーズを描く気満々なんですよね。ただ後のシーンでその聖典をレイが持ち出してるのを匂わせてて、大胆なことをやってのけたと思われてるライアン・ジョンソンも実は若干保険かけてる疑惑もあるんですよ。

須田:

えっ!匂わせてるとこありましたっけ!?

本田:

レイとレジスタンスが合流した時にファルコン号 ※10 内の引き出し開けると古い書物が一瞬映るんですよね。単に僕の考えすぎかもしれないんですが。

須田:

そんなこんなで僕はEP8は若干のグダクダ感はあれど、次回への布石としての重要な一本と捉えてEP9楽しみにしてたんですよね。そしたら思った以上にEP8がボロクソに叩かれ、次の副題が『スカイウォーカーの夜明け』に決まって「おや?」となり、予告ではランド・カルリジアン ※11 が出てきたり、そして聞き覚えのある笑い声が……。それで実際に観に行ったら、冒頭のオープニングロール1行目で笑ってしまいました。

ーー:

「死者の口が開いた!」ですね。

須田:

初めてです、1行目 ※12 で笑ったの。

※10 ミレニアム・ファルコン号
ハン・ソロの乗る宇宙船。ハン・ソロ亡き後はレイ達が乗船。

※11 ランド・カルリジアン
ハン・ソロの悪友であり、ファルコン号のかつての持ち主。

※12 1行目
スター・ウォーズといえばテーマ曲とともに流れるオープニングロールが有名だが、EP9のオープニングロールでは冒頭で「死者の口が開いた!」との記述が。オリジナル・トリロジーでようやく滅ぼしたはずのパルパティーンがたった数秒で復活を告げられ、あっけにとられた人も多かったのでは。

本田:

僕も副題で“スカイウォーカー”が出てきた時はズッコケましたよ。

須田:

「えっ!ルークお疲れさまって感じやったやん!まだ夜明けてないの!?」って(笑)

本田:

ルークの去り際はなんだかんだで泣いてしまいますよねー。というか夕日が2つ見える ※13 と泣く体になってしまってるんですが。

それぞれのシリーズの繋がりがわかると『スター・ウォーズ』をより楽しめること間違いなし。

須田:

わかります。結局今回もあの絵面でグッと来ちゃったので、強引にオールOKになった感じあります。絵的にカッコいい場面はいっぱいありましたよね。

本田:

エンドア星系に沈んだデス・スター ※14 の残骸も良かったですもんね。そういえば今回ライトセーバー戦がイマイチだった気がするんですよね。プリクエルのダース・モール ※15 戦は別格にしても、アクションが更新され続けてる昨今において地味すぎる気がします。

須田:

戦い方自体はわりと普通でしたけど、今回またフォースの新機能が出てきたじゃないですか。もうこれ突き詰めてったら今後どんな敵が現れても余裕で殺せるんじゃないのっていう。

※13 夕日が2つ
ルークの故郷の惑星タトゥイーンでは2つの太陽が輝いている。若き日のルークは2つの沈みゆく夕日を眺め銀河に思いを馳せるのであった。

※14 デス・スター
帝国軍が建設した衛星型のバトル・ステーション。一撃で惑星1つを破壊するほどの威力を持つレーザー砲を搭載する。困難の末にルーク達レジスタンスにより破壊された。

※15 ダース・モール
EP1で登場するダース・シディアスの弟子。角のある赤黒い顔と、両端に刃を持つダブルブレードのライトセーバーでのバトルが印象的。死闘の末、オビ=ワンによって倒された。

とは言えやっぱりスター・ウォーズ

本田:

若干愚痴が続きすぎたきらいがあるので、今回のEP9で良かったところを挙げていきます?

須田:

俳優陣はみんな良かったと思うんですよ。特にアダム・ドライバーは素晴らしかったと思います!カイロ・レンからベン・ソロに戻ってきたのが表情ひとつでわかるというか。めちゃグッときました。

カイロ・レン(アダム・ドライバー)
本田:

ホントにアダム・ドライバーはどんな作品でもいい仕事してますよね。あとハリソン・フォードもEP7、EP9どちらも近年稀に見る表情の豊かさでした。『エクスペンダブルズ』でもあれくらいやってくれよ、と思います。

須田:

ふはは!やっぱハン・ソロという役柄への思い入れが強いからでしょうか…。旧キャストの中でも断トツで良かったと思います。親父と息子の話には弱いので、泣かされました。

ハン・ソロ(ハリソン・フォード)
本田:

あとなんだかんだやいやい言ってても、J・J・エイブラムスとライアン・ジョンソンらの現場の製作者は頑張ったと思うんですよね。どんな形にしても何割かのファンは批判するのがわかっていてやってるんですから。

須田:

今回のJ・Jはマジで気の毒ですよね。もともと違う監督で進んでいたのに二転三転して最終的に押し付けられたみたいな形ですもんね。サラリーマンの悲哀を感じます。『ハン・ソロ』スピンオフの監督降板の時も思ったんですけど、結局は上が保守的なのがよくなかったのかなあと……。

本田:

そうそう、『ハン・ソロ』の監督がロン・ハワードに交代した時はなんとも言えない気持ちになりましたよね。悪い監督ではないけれども、あまりにも無難すぎる人選ですし、スピンオフは若手にやらせれば今後のシリーズ展開にも役立つだろうに。

須田:

フィル・ロードとクリス・ミラーが撮った『ハン・ソロ』見たかったっすよねえ…。まあEP9興行収入あんまりっぽいですし、これを機に企業体質とか、暴走するガチファンの姿勢とか、色々と変わっていけばいいなあと思います!僕はまだ付き合う気でいるので、とりあえず『マンダロリアン』見るためにディズニーデラックス入ろうかな〜。

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』

本田:

ロード&ミラーの『レゴムービー』も『レゴバットマン ザ・ムービー』もサイコーでしたしね!マーク・ハミル繋がりで『ブリグズビー・ベア』の製作会社もロード・ミラー・プロダクションズでしたし。僕もなんだかんだで新作出たら観に行くんですよ結局。ではまとめに入るとして“今後のスター・ウォーズの展望”について語ります?

須田:

どうなるんでしょうねえ。僕の希望としてはやっぱりライアン・ジョンソンが目指そうとした「君にもフォースはあるんだぜ!」っていう方向の物語が見たいなあ。エリートの血筋の物語はいったん今回で終わりにして、もうそれが神話となった先の世界が見てみたいです。

本田:

ストーリー的にはそうですよね。今後もライアン・ジョンソンはシリーズに関り続けるみたいなんで期待できますね。シリーズ展開的にはそれぞれ2時間の序破急の三部作でやっていくのはもう限界なのかなと思います。スター・ウォーズもMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のように小さな話で各キャラクターの掘り下げをしつつクリフハンガーでファンの気持ちを留めて、何年かに一度、アベンジャーズ的に正史であるナンバリングタイトルをやってく形の方がいいんじゃないかと思います。「そんなのスター・ウォーズじゃねぇ!」という気持ちもあるんですが、実はその形の方がルーカスがスター・ウォーズを始めるにあたって参考にした『フラッシュ・ゴードン』とかの連続活劇に近いんですよね。今後も映画の連続ドラマ化は進むんじゃないかと。

須田:

ですね!とんでもなく壮大な世界観がもう出来上がってるからこそ、その中に住む人たちの小さな物語が活きてくる気がしますよね。新しい世代のファンを作っていくためにも、そっちの方がいいんじゃないかなあ。やっぱ楽しいオモチャは子供たちに遊んでもらわないと!

本田:

そうですね。僕が4歳の時に感じたあの感動をこれからの子供達にも感じてほしいです。さて、愚痴の多い対談になりましたが、ファン同士でグダグダ語り合うまでが『スター・ウォーズ』の楽しみ方のひとつだと思うので、これからも『スター・ウォーズ』には永遠に続いてもらいたいですね。

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