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【SXSW2019】エレクトロミュージック好きはSXSWをどう楽しむのか?

2019.06.11

山本 洋平山本 洋平

音楽祭・映画祭・インタラクティブが同時に行われる祭典、SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)。参加してみるまで、エレクトロニックミュージック好きでも十分に楽しむことができるか不安だった。

 

僕はかつてインディーロックやポップパンク、ハードロックなども好んで聴いていたが、大学時代にRadioheadに出会ってから、Thom Yorkeと親交のあったBjörk、Modeselektor、Flying Lotusなどを聴き始めてエレクトロニックミュージックにどんどんハマっていった。

 

同イベントはブルースの発祥の地のひとつである、アメリカのテキサスで開催される。Webサイトでアーティスト一覧を見ていてもカントリーやロックのアーティストも多くを占めており、バンド色が強い印象だったからだ。

 

とは言え、そんなことは全くの杞憂だったことを最初にお伝えしておく。本記事ではそんな僕がどのように好みのアーティストにたどり着いたのか、また今回見たアーティストの中でも、個人的に素晴らしいパフォーマンスだと感じた4人のアーティストを紹介したいと思う。

モントリオールのプロデューサーOuri

川沿いのヒップな雰囲気のステージで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたのは、カナダ モントリオールのDJでありMulti-instrumentalistのOuri。日本ではほぼ無名の彼女だが、Boiler RoomやMutekなどにも出演し、カナダを中心にアメリカ、メキシコで活動を広げている。Boiler Roomでは盛り上がりやすい四つ打ちがメインだったが、SXSWではBPMの早いハウスミュージックからゆったりとしたR&Bまでを自然な流れで繋げていき、40分という短い時間の中にも何かストーリーのようなものを感じた。夕暮れ時ということもあり、その場の哀愁溢れる雰囲気はとても記憶に残る時間になった。

デトロイトテクノ × LAビートのドラマーShigeto

昨年の5月、京都で行われたThe Starfestivalでのプレイも記憶に新しい日系アメリカ人のShigeto。エレクトロニックミュージックと生ドラムを駆使したアグレッシヴなパフォーマンスが絶賛されている。Flying LotusのようなLAビートとMoodymannのようなデトロイトテクノ、ジャズ、ディープハウスをミックスした力強く激しい音楽でオーディエンスを魅了。BPMの早い4つ打ちもコンピュータではなく自身で演奏するため、その熱気に巻き込まれて会場全体も終始沸いていた。

Sonar 2019にも出演が決定しているCatnapp

SXSW期間の中盤の深夜、薄暗いライブバーでのパフォーマンスを見たのがCatnappだ。彼女はモードセレクターが主宰するMonkeytown Records所属し、Boiler Room Berinにも出演しており、今年はスペインの大型フェスSonarにも出演が決まっている。

 

彼女は小柄で髪型やファッションが派手というのもあり、20歳くらいに見えた。若々しくエナジー溢れる動きと歌声。今年数々のフェスやイベントにブッキングされていることに納得できる勢いを感じる。毒々しい照明の色、彼女のファッション、音楽センスが独特の世界観を魅せてくれた。

複数の楽器・機器を使いこなしでアーバンジャジーな空間を創り出すLaura Misch

最終日の前日深夜、The Townsendというバーの奥にあるExclusiveな雰囲気の小さな部屋でライブを行なっていたのはLaura Mischだ。昨年のサマーソニックで日本初ライブを披露し、ベストアクトとも言われているTom Mischの姉である。彼女もビートメイクからサックス、キーボードまで一人でこなす多彩なアーティストだ。

ライブはジャジーなサックスの演奏から始まり、ドラムマシン、キーボードで音が加わっていく。ゆったり寛ぎながらも横揺れしながら気持ちよく、音楽にひたることができた。途中でオースティンで出会ったトランペット、サックス奏者をステージにあげてコラボレーション。こんな演出もSXSWだからこそ。彼女の歌声は素晴らしく、会場はゆったりとした雰囲気でみんなが寛ぎながら聞いていた。まるで友達と話すようにラフにオーディエンスに話かけている様子は初々しくもあり、またそこも彼女の魅力だと感じた。

 

彼女はまだ日本では公演を行っていないが、ライブの実力は十分。日本で観れる日も近いと思う。

SXSWオフィシャルのサイトだけで、好みのアーティストを探すのは困難だ。SXSWには知名度の低いほぼ無名なアーティストから、De La Soulのような有名アーティストまで大勢出演している。また、ジャンル別にアーティストをソートすることができるがその数は膨大で、好みのアーティストを探し出すのはとても大変だった(正直、ジャンル分けの精度もよくない)。

 

今年僕は、Spotifyなどのストリーミングサービスで楽曲を聞くことに加え、Resident advisorなどで所属レーベルやブッキングされているイベントなどを調べて、見るべきアーティストに優先度をつけて回った。

 

だけど、SXSWのWebサイトには事前に全出演者のリストが出てはいるものの、ライブ直前でもキャンセル・追加発表・会場や時間の変更も日常茶飯事だし、気になるアーティストの出演時間がかぶることもよくあり、期間中に全てを見ることは難しいと思う。

 

事前に時間をかけて調べておくと十分に楽しめるのは間違いないが、それでも見たかったアーティストが見れなかったというアクシデントも含めて、楽しむ姿勢が求められるイベントがSXSWなのだと感じる。

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