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【SXSW2018】新しいPeelander-Zを見た

2018.04.27

岡安 いつ美岡安 いつ美
かれこれ7年ほど、Peelander-Z(ピーランダー・ゼット、以下ピーランダー)の動向を追いかけている。
アンテナでも数回、それまでにも実は何度も彼らの記事を書いてきたのだが、今回のSXSWに参加して今彼らのことを書くべきだと強く感じたのでこの記事の執筆を始めた次第だ。特筆すべき点としては彼らが『新しいフェーズに突入した』ということ。ピーランダーを知っている人はもちろん、今年オースティンで見かけた奇想天外な黄色いおじさんについて気になっている人には、ぜひとも今の彼らについて知って欲しいと思う。

そもそもPeelander-Zって?

私が初めて彼らを見たのは2011年のSXSW、ピーランダーにレッドがいたころの話だ。当時彼らはニューヨークを拠点に活動をしていて、SXSWでは1日に3回ほど、1週間ほどあるSXSWの期間中に10回前後オースティンの街中でショーをしていた。どこでライブをしても溢れんばかりのお客さんが詰めかけ、行列ができるほどの人気を誇っていた。フロアで繰り広げられるリンボーダンスや、ボーリングはすでにファンの間にも定着していたし、彼らと一緒に街を歩くと次から次へと「Hey!Peelander!!!」と呼び止められなかなか前に進めない、なんてことは日常茶飯事。彼らがSXSWにおいて、オースティンにおいて、どんな存在なのかを数日彼らと過ごしただけで手に取るように感じた。
 
戦隊もののコスチュームを思わせる服装に身をまとい(服ではなく皮膚だと彼らは言い切っている)、Planet-Peelanderからやってきたと叫ぶピーランダー。彼らは1998年に二ューヨークで結成されたバンドだ。

結成当時はギターボーカルのPeelander-Yellow(ピーランダー・イエロー、以下イエロー)、ドラムにブルー、ベースにレッドがいた3ピースバンドであった。後に2008年にブルーが脱退、新ドラマーとしてグリーンが参加し、全米ツアーを幾度となく繰り返してきていた彼ら。これまでのライブ本数は1300本をゆうに超える。その後2012年にベースのレッドが脱退し、2014年ごろに現ベースのPeelander-Purple(ピーランダー・パープル、以下パープル)が加入。紆余曲折を経て、現在はニューヨークからオースティンに活動拠点を移し、現在はパープルとPeelander-Pink(ピーランダー・ピンク、以下ピンク)の3ピース体制で活動をしている。

2002年から16回連続SXSWに出演しているピーランダー。もともとはイエローが2001年にバンドのスタッフとして参加し「今ここで自分が演奏できないことが悔しい」と思ったことがきっかけで翌年よりSXSWに参加するようになり、そこからSXSWへのめり込んでいくことになる。ビルの屋上にドラムセットを担いで持って行き演奏をしたり、突然会場から飛び出たと思ったら車の行き交う道路で演奏を始めたり、2階から飛び降りたり。昔はライブ中にプロレスもしていたな。イエローの前歯はライブで欠けたものだし、私が初めていた2011年には2階の階段の手すりからすべりおり、落下、骨折寸前なんてことも……。彼らの武勇伝は語りだすとキリがない。

 

破天荒なステージはもちろん印象的で彼らを語る上ではわかりやすい要素だが、これは一貫してショーを楽しませるために反射的に行ってきたパフォーマンスだ。キッズショーへの取り組みなどを見ていると、彼らが老若男女の人間を楽しませるスタイルが一貫していることが良く分かる。

アメリカの大規模フェスティバルや、今年日本でも開催されたVans Warped Tourへの参加経験もあり、ニューヨークではギターウルフとの共演等、彼らの活動を簡単に語りつくすことはできないが、ピーランダーにとっての20年がとても濃厚なものであったということは感じてもらえるはずだ。

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