COLUMN

24時間プチ旅日記 〜デザイナー・高石&ライター・日向編〜

2017.10.31

安尾 日向安尾 日向

新たな編集部コラム「24時間プチ旅日記」。記念すべき第一回は、アンテナ初期メンバーでありデザイン班所属の高石瑞希と、アンテナ最年少メンバーでライターの安尾日向がお送りします!

 

文章:安尾日向

写真:高石瑞希・安尾日向

今回の旅のコンセプト

高石は神戸、安尾は大阪と、ともに関西出身の2人。普段は京都を拠点として活動しているアンテナですが、この企画のテーマは「旅」ということなので、僕たちは京都を飛び出ることにしました!

 

そこで目をつけたのが、自分たちの「昔の写真」。今ではもう記憶もほとんどなくなってしまった小さい頃、親に連れて行ってもらった場所で撮った古い写真。みなさんの実家の押入れの奥底にも眠っているのではないでしょうか。それを引っ張り出してきて、実際その場所に行って、同じ構図の写真を撮ってやろう! もしかしたらもうその場所は無くなっているかもしれない。変わってしまっているかもしれない。そんなノスタルジーにもひたれるかも……。と思いつつ、要は街ブラ企画です!

出発——最初の目的地は、高槻市城跡公園!

10/7土曜日、11時に阪急・高槻市駅で集合。まずはデザイナー・高石のゆかりの地へ!

今回高石が持ってきた写真がこちら。

日向:

これは神社と公園ですね。なんていうところですか?

高石:

神社の名前はわかんないんだけど、公園は高槻城跡公園。

日向:

じゃあ早速いきますか! 場所は……(スマホを取り出そうとする)

高石:

(それを制止して)今回はスマホ無しでいこう。わからなければ聞き込みで。

日向:

了解です。じゃあ駅の地図で見ましょう!

というわけで写真撮影以外では出来るだけスマホを使わずに場所を探すことをルールに旅はスタートしました。方向音痴を自認する高石の代わりに、「方向感覚めっちゃある」を自認する安尾が街角にある地図を頼りにとりあえず城跡公園を目指します。

 

日向:

そもそも神戸出身の高石さんがなぜ高槻なんですか?

高石:

実は、阪神淡路大震災が原因で。その時ちょうど私たち家族は北海道にたまたま行っていて、帰ってきたら家がペチャンコにつぶれてたんだよね。もし家にいたら、と思うとゾッとする。それで高槻のおばあちゃんの家にしばらく住んでいた時期があったんだよね。

日向:

それで高槻だったんですね。僕は97年生まれなので実感としてはわからないんですけど、そんなことってほんとにあるんですね。そういう意味ではかなり印象深い写真なんですね。

高石:

そうだね。

城北通り商店街を進みます。

 

高石:

この写真で私が飲んでるジュースなんだろね。

日向:

ほんとですね。光が飛んでて真っ白でわかんないですね。紙パック?

高石:

だね。そこのコンビニで何か近いもの買っていこう!

しかし、コンビニに入るも何の手がかりもなく、結局は一番飲みたいやつを買いました。

ぐんぐん道を進んでいきます。すると、

高石:

あ、この神社見覚えある! 写真の神社ここかも。

日向:

ほんとですか! 入ってみましょう。

見つけたのがこちら、野見神社。

当時の写真を手掛かりにここが本当に写真に写っている神社なのかを探ります。

 

高石:

すごく綺麗な社殿があるね。建て替えたのかな? なんかそうな気もするし違う気もするし……。

日向:

でもこの狛犬なんかはそうっぽくないですか?

高石:

ほんとだね。でもその後ろのお社はちょっと違う……? 社務所で聞いてみよう。

可能性と疑念のどちらもが高まるなか、僕たちは社務所に駆け込みました。

高石:

すみません、一つお尋ねしたいことがあるんですが。この写真、20年ほど前の写真なんですが、ここに写っているのってこちらの神社でしょうか?

社務所のお姉さん:

あっ、たぶんそうです。ちょっと待ってくださいね。(奥に確認しに行ってくれる)……やっぱりそうですね。ここで間違い無いです。

目を合わせ喜ぶ2人! 場所を見つけた嬉しさと、聞き込みがうまく行った安心感でみたされます。

日向:

こちらは建て替えられたりしたんですか?

社務所のお姉さん:

そうですね。平成14年に建て替えました。

写真が撮られたのが平成7年。神社も立て替えたりするんだなー(そりゃそうだ)と思いながら、お礼を言って写真撮影に! ちょうどお宮参りや婚礼関係の儀式が行われていたので、邪魔にならないようにひっそりと行います。

高石:

(小声で)この辺?

日向:

(小声で)もうちょっと左です! ……そこ!

なんてやり取りをしながら撮影されたのがこちら。

 

No.1

……ピンボケ。まあそこはご愛嬌ということでお許しを。少し左下に見切れているんですが、現在はこの手前に新しい社殿が建っており、距離的な再現が少しできませんでした。灯篭と狛犬と高石さんの位置関係の再現度! 奥のお社も少し変わっています。

 

N0.2

よく見たら狛犬の台座も変わっていますね。狛犬自体も変わっているのかもしれません。あどけない高石さんのポーズを見事に再現してくれています。

 

高石:

とりあえず神社ゲットだね。

日向:

なんかわくわくしてきました。

感謝を込めて、しっかりお参りしてから神社を後にします。

そして到着しました。高槻城跡公園!

 

中に入ると、広い! そしてめちゃくちゃ面白そうな遊具がいっぱい! マッハで童心に返ります。

 

日向:

え、めっちゃ楽しそう! 何ですかあの遊具!

ということでとりあえず遊びます。

 

日向:

この遊具どうなってるんですか! めっちゃ面白い!

高石:

造形がすごいね。何がモチーフなんだろう。上がなくなった巻貝みたいな。

日向:

これ中もすごいですよ。意味わかんない構造になってる。

高石:

滑り台めっちゃ急だな! ……の、登れない! ひなぽん、この遊具星いくつ?

日向:

これは文句なしに星5つですね。こんなの見たことない。

さらに遊びます。次に目をつけたのがターザンロープ!

しっかりエンジョイしました。なかなかいい顔。

 

企画趣旨を完全に忘却し、次なる遊具を求め散策を続けます。すると、こちらの公園の一つの目玉、ゴーカートを発見! さすがにいつも間にか大きくなってしまった体ではもう遊べない代物……。一抹の寂しさが胸に去来します。園内にはミニチュア道路とミニチュア信号機が設置され、小さな街のよう。少し巨人になった気分。

高石:

そろそろちゃんとしよっか(笑)

日向:

はっ(我に返る)、そうですね! 遊びすぎました。

と、振り返るとそこに……!

突然の世紀末キタ!! 

でもよく見てください。タコです。かなり間抜けで陽気なタコです。

高石:

あ、これもしかして……(裏手に回る)やっぱりそうだ!

No.3

日向:

タコの色は変わってるし、この面白いブランコも無くなってますねえ。

高石:

タコ、落書きすごいもんね(笑) 綺麗に消されてる。

他にも20年の間に遊具は無くなったり、変わったりしていました。例えばこちら。

グローブジャングルと呼ばれることもある、この「回るやつ」。中で狂喜乱舞したり、外から回してそのまま遠心力で手だけでぶら下がったりした記憶がある方も多いのでは。最近は危険だということで回転できないように固定されてきているようです。危ないもの、汚いものはどんどん排除されていく。当然な気もしますが、ちょっとさびしい。

 

公園をぐるぐる回ります。そしてついに見つけたのがこちら!

 

No.4

ちょっと構図がずれているのが悔しいポイントです。反省。犬見切れてるし。

「愛情」というタイトルがつけられた銅像の周りに設置された花壇。季節の違いと高石さんの成長を感じていただけると思います。ナイスポーズ。

 

残るは一枚。

この謎の遊具が気になる! しかし、かなり綿密に公園内を捜索しましたが、結局手がかりは掴めないまま。こうなったら最終手段の聞き込みです。ゴーカートの貸し出しの受付をなさっていたおじさんにお話を伺うと、やはりあの遊具は無くなっているそう。それにしても構図さえわからない! 背景を手掛かりにウロウロしましたが、結局確信が持てるところはなく、アスファルトの道から推測して仕方なしに撮影。

 

No.5

……でもやっぱりちがうよなあ。うん、全然違う。こうもわからないことがあるとは思いませんでした。

 

というわけで高槻城跡公園は終了! とってもいい公園でした。

お昼ご飯として、先ほど通った商店街にあったサンドイッチ屋さんに向かいました!

SANDWICH PICORIさん。定番のサンドイッチから、変わり種のお惣菜サンド、そして何と言っても目を引くのはフルーツサンドの数々!! 公園で遊び疲れた僕たちのテンションは上がります。どれもこれもおいしそう……。悩みながらいくつかサンドイッチを買い、駅のベンチで食べました。とっても美味しかったです!

14時、JR天王寺駅到着

さあてさて、次は私、安尾のターンでございます。今回用意した写真がこちら。

天王寺動物園です。なぜかよくわからない表情をしていますね……。どうしてそんなに険しい顔を?! とにかく、天王寺動物園に向かいます。

日向:

めちゃくちゃ久しぶりです!

高石:

わたしは初めてだなあ。近くの美術館で展示をしたことはあるけど。

日向:

大阪市立美術館ですか! すごい!

天王寺の新スポット、てんしばを抜け、到着。

躍動感。中に入ります。

 

入ってすぐの場所に定番、顔はめパネルがありました。やらない手はない。近くを通りがかった海外の方にシャッターをお願いしました。

なんと絶妙な引きのアングル。笑顔で撮影してくれたけど内心引いてたのかな……。2人ともすごい顔してます。

 

コアラやお猿さんたちを眺めながら、まずはサバンナゾーンを目指します! 

すると見えてきたのが……。

 

No.6

⚠️マークが付いていてハラハラしましたが、そこに書かれていたのは「熱いので注意」という警告でした。太陽光でとんでもなく熱くなるのが容易に想像できる素材です。周囲の目なんてないものと自分の中で仮定してカバさんの背中をお借りしました。

 

続きまして、百獣の王・ライオンのコーナーを探します。しかし、薄々気づいていたことではあるのですが、天王寺動物園、めちゃくちゃリニューアルしてる!! 記憶の中のあのボロい動物園はどこへやら、綺麗なテーマパークになっています。

日向:

これは動物の配置も全然変わってる可能性ありますね……。同じ写真は撮れないかもですね。

高石:

とにかくライオンに会いに行こう。

キリンやシマウマに挨拶を済ませ、そろそろではないかと焦る気持ち。そして満を持して!

 

No.7

やはり全然変わっていました。当時よりジャングル感が増していますね。そして僕の表情。そもそもどういう顔なんだこれ。全然感情がわからない。その結果再現の方も不可解な表情になってしまいました。ピースもいいですね。にしても……。

真ん中のライオン(ガオウくん♂)のサービス精神がすごい。男前。

 

日向:

さああと2枚ですね!

高石:

その2枚がヒント少なすぎて……。わかんのかな、これ。

日向:

動物園の写真に動物が写ってないの致命傷ですよね(笑)

高石:

とりあえず歩きますか。

ほとんどない手掛かりとともに、まずはサバンナゾーンをなめ歩きます。ピューマ、猛禽類、トラ、オオカミと進んでいきます。

日向:

あ! でもこのオオカミの前の手すり、左の写真の手すりと似てないですか?

高石:

ほんとだ! もしかしてこの先かな。

日向:

次はレッサーパンダですね。……あっ!! 

No.8

見つけました。なかなかのテンション急上昇でした。手すり、ガラス、後ろの建物のダクトを目印に角度を探して撮影しました。ちなみに右奥の売店はすっかり変わっていて、いまやレッサーパンダのかわいさに大きな恩恵を受けたショップになっていました。肝心のレッサーパンダが写っていないことは悪しからず。表情の再現難しい……。

 

日向:

ありましたね……。かなり感動しました。

高石:

ね。あと1枚か~。これどこだろうね。

日向:

全くわかんないですね。とりあえずまだ行ってないところいきますか。

最後の一枚、謎のチューブの音を聞いている写真はどこなのか。もうすでに2人の体力は限界に近くなっています。余力を振り絞って園内を捜索しますが、結局見つからず……。

日向:

——もういいんじゃないっすか? 3枚あるし……。

高石:

そうだね……。誰かに聞いてみよう。

ということで出入り口にいた従業員さんに聞き込み。すると、ほんの数年前まではたくさんの動物の前にこのような装置が置かれていて、チューブに耳を近づけるとテープの音声が聞こえ、動物の解説をしてくれていたそうです。撤去間際にはもうテープが伸びてしまって、奇妙な音が流れるだけの装置になっていたそう。そりゃ無くなってしまいますね。

 

動物園を後にし、疲労困憊の僕たちはあべちか(阿倍野地下街)の喫茶店に駆け込みました。

高石:

……疲れたね。

日向:

疲れましたね。ヘトヘトです。

高石:

疲れすぎると疲れたしか言えなくなるよね。

日向:

「疲れた」だけで会話してしまいますね。

すでに何回疲れたって言ってんねんというツッコミ、ありがとうございます。でもとっても楽しい旅になりました。みなさんもお友達とやってみてください。けっこう楽しいですよ。そして幼い自分が可愛くて仕方なくなりますよ。だってもう同じ人間とは思えないから……。20年って長い!

GOODS

トップへ