COLUMN

ジャケ買い報告会 – かずー① SPENCER RADCLIFFE / LOOKING IN –

2017.07.18

山田 和季山田 和季

「ジャケ買い」をしよう!

皆さんは「ジャケ買い」をしたことがありますか?ジャケ買いしたことがある人は経験をしたことがあるかとは思うんですが、なんとはなしで買った一枚が大切な一枚になったりして、独特なわくわく感がありますよね。ネットで音源をいくらでも試聴できてしまう今だからこそ、自分の感性を信じて音源を買おう!というこちらの企画、アンテナライター班の3人(キャシー・山田和季・小倉陽子)がそれぞれの感性でCD・レコード・カセットテープなどをジャケ買いしその成果を報告し合う連載です!

 

京都の地からスタートしたアンテナも気付けば拠点を少しずつ広げ、今回のライター3人もばらばらの場所に住んでいます。そこで、それぞれが各地のレコードショップを1店舗ずつ担当することにしました。各担当はこちら!

 

【京都】 JET SET KYOTO × 家ガール

【大阪】 FLAKE RECORDS × かずー

【名古屋】 STIFF SLACK × キャシー

 

第2回目の今回は、普段ジャケ買いは滅多にしない慎重派のかずーが大阪はFLAKE RECORDSにてお買い物。あえてyoutubeなどの音が聴けるようなリンクは用意していません!ぜひあなたも店頭に行って作品に直に触れてみてください。

 

 

【今回のジャケ買い】

 

アーティスト名:SPENCER RADCLIFFE

作品タイトル:LOOKING IN

 

 

 

 

ジャケ買いジャケ買い……。それも今回はただ「好きなジャケのものを買う」んじゃなくて「完全ジャケットの情報だけで買う」=中途半端に知っちゃってるやつは買えない!これが結構縛りプレイなんだな……。「わ!このジャケット素敵!」と思って手に取ると「うわ、微妙に知っとるわこいつら」みたいなんめっちゃあったからね。

 

選び始めてしばらくはパッと目を惹く綺麗な写真系ジャケット(ちょっとぼやーっとした色味やピントで、分かりやすく言うとライアン・マッギンレーみたいな。ドリームポップみたいなやつ)のものばかり手に取っていたんですが、あーでもないこーでもないとやっているうちに、とりあえず裸の女が写っているジャケかもしくは病んでるこどもが描いたラクガキみたいなジャケットばかりを手に取り始めどんどん癖のある方面へと進んでいき……最終的になぜかここに落ち着きました。多分もう疲れて「にゃんこキモかわ!」ぐらいのインスピレーションになっていたんだと思う。思考の幼児退行よ……。なんかこのチープさとこどもっぽさと、それに相反するトーンの暗さが気になったんですよね。なんか絶妙に可愛いのか可愛くないのか分からん人形を母親から与えられたときの「捨てられなさ」みたいな感情を抱きつつ購入。あと微妙な決定打は裏ジャケに書いてあった曲名かな。7曲目に”yankee”って曲があってタイトルめっちゃええやんと思って。

 

 

よし、聞くぞ……!と再生ボタンを押した結論から述べさせていただきます。

 

 

1~2曲目の私「お!当たりやんけ」

3~6曲目の私「……??はずれの可能性……^^;??」

7~12曲目の私「当たりだ!でもこれだいたい曲一緒や!」

 

 

まぁ1周目の感想ですけどね。2周目からはすごい良いアルバム買えたな、めちゃめちゃ自分好みだわって思えました。声の感じとかメロディ感がすごく牧歌的なのに、ずぶ黒いノイズ(うるさいやつじゃなくて下の方で嵐みたいに轟轟言ってる)が流れていたり、どこか無機質な部分が垣間見える感じとかが私の大好きなthe microphonesならびにMount Eerieと同じ要素を感じます。繊細でいて優しくもありアヴァンギャルドなところもある……最高の男です。超刺激的。

 

 

オープニングのM1”Mermaid”ではゆったりしたアコギに合わせてまるで何か重たいものをズルズル引きずるような音、もしくは動物のいびきのようなズズズズズって音がずっと入っている。この「動物っぽさ」っていうのが多分このアルバムのキモで、M2”Mia”にも初っ端から「Bow waw!」つってご機嫌な犬の鳴き声が入っているし、M8”World’s Disguise”では犬と猫の鳴き声に重ねてたまに不協和音になるノイズ系トラックと、宇宙人の交信みたいなピロリロピコピコ音が乗せられている。そこに凛としたアコギと牧歌的な男性ボーカルと美しい女性コーラスを合わせてくるセンスに震えますね……。この絶妙なバランス感を知ったあとに改めてジャケットを見ると、最初感じていた若干の違和感みたいなものにとっても納得。ジャケットも音源もなんとなく違和感を覚えるように作られている気がする!動物の鳴き声以外にも、まるでロッカーをバタンバタンと閉じるような荒々しいパーカッション音や、M10”Softspot”では終始音階の変わらない笛の音が雑に鳴り続けていて、これがかつて小学生男子がむやみにリコーダーを咥えて教室で吹き鳴らしまくっていたときの音にそっくり。でもめちゃめちゃ良い曲。

 

 

ここでやっとこさ、アーティストについて調べてみたんですけどオハイオ出身のシンガーソングライターだそう。最近の私といえばめっきりバンドサウンドよりもシンガーソングライター系のサウンドにハマっておりまして、それでいてアメリカ人信者なものですからもう最高ですね。出会うべくして出会った感。アルバム全体を通してサウンドアピールがバンドっぽい部分とSSWっぽい部分とが混在していてとっても格好いい。

 

「真夜中の森の中で、みんなでテント張ってキャンプファイヤして、ひとしきり盛り上がった後真っ暗になったときに突然感じるひとりぼっちさ」みたいなアルバム。

 

 

FLAKE RECORDS

 

大阪・南堀江に店舗を構えるレコードショップ。自社レーベル「FLAKE SOUNDS」の運営や、海外アーティストの積極的な招聘等、音楽カルチャーそのものの発信地として欠かせないスポット。

 

〒550-0015 大阪府大阪市南堀江1-11-9 SONO四ツ橋ビル201

営業時間:12:00 – 21:00

定休日:年中無休(年末年始は除く)

Phone:06-6534-7411 / Fax:06-6534-7412

E-mail::info@flakerecords.com

HP:http://www.flakerecords.com/index.php

 

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