誰かの頭を通したら Vol.5 -アベフミヒコ-
クリエイターがどのようなものから刺激を受け、どのような形で作品としてアウトプットするのか、というささやかな疑問から始まったアーティストの作品数珠つなぎ的なこちらの企画。
前回、二人目のアーティストとしてイラストレーターの岸本敬子さんを招き、キャシーの小説から受けたインスピレーションを元に30枚にも及ぶ美しいイラストを描いていただきました。
さて今回は、音楽です!岸本さんのイラストを元に、SIRMO STADのVo/Gt.アベフミヒコさんが曲を書いてくださいました。繊細で静かに染み渡るような旋律が、来たる冬の季節によく似合いそうです。ぜひ目を閉じて、ゆっくり聴いてみてください。
▼過去の作品
岸本さんのイラストから感じたことの一つは、「この30日間が意外と穏やかだ」ということでした。「彷徨う」「迷い込む」といったものではないなと。
そんな印象も踏まえつつ、作曲で意識したことは起伏をつけ過ぎないことです。あとは色をつけ過ぎず、淡々と。
歌詞に関しては、絵の女性に様々な設定を加えて書いてます。語りすぎるのも野暮なので、色々想像してもらえれば本望です。
Thema
君が空高く跳ねるなら
寝転んだままでいるよ
きっとそこまで飛べないから
見上げたままでいるよ
数え切れない無数の星に
僕らは何を願う
いつか呼んでも 君を呼んでも
歌声は遠く 何処へ 何処へ行く
君が海深く潜る夜
僕は船乗るよ
到底そこには届かないから
気ままに歌っているよ
誰も知らない時の彼方に
僕らは何を託す
いつか呼んだら 君が呼んだら
穏やかな波に溶けて 溶けていく
歌声は遠く 何処へ 何処へ行く
岐阜出身、京都在住の歌い手、ソングライター。 ソロ活動などを経て、2011年自身がボーカルギターを務めるSIRMO STADを再結成。 現在はバンドを軸に活動。
関西を拠点に活動するロックバンド。 正負両極のベクトルを浮遊感と衝動、耽美さを持って自由に往来する楽曲。 Vo.アベよる中性的でどこかあどけないテナーボイス。 その独創的かつ圧倒的な世界観でemo、ambient、postrock、shogazer、音響派など 多方面から称賛を得ている。