CAFE ポルボロン

 

CAFE ポルボロンの魅力を一言で表すと「変化を楽しむことのできるカフェ」そして「人との繋がりが生まれるカフェ」です。店主・公文さんのお料理へのこだわりは強く、オープン以来毎週メニューを変えているというから驚きです。ランチメニューはプレート・のっけごはん等。他にもハンバーグや唐揚げなどのメインと旬の野菜たっぷりのプレートランチ、エスニックメニュー多めののっけごはんと何度通っても飽きません。ひとつひとつ丁寧に作られた料理の数々は優しい味わいながら素材の旨みもしっかり感じることができ、着実に常連さんを増やしています。

 

またCAFE ポルボロンでは、普通のカフェではなかなか体験できない面白いイベントもたくさん開催されています。タロット占い、書道教室、Instagram講座までジャンルもさまざま。イベントを通して交流の輪が広がり、そこからまた新たな面白いことが次々生まれる場になっています。

 

スペインの幸せを運ぶお菓子の名前から取ったという「ポルボロン」。その優しいお料理の味わいと楽しいイベント、公文さんのあたたかい笑顔が訪れた人を幸せにしてくれます。

 

 

 

INFORMATION

【住所】 〒600-8305 京都市下京区東若松町795-2

【営業時間】 11:00 – 18:30

【定休日】  月曜日、不定休

【電話番号】  050-5309-1206

【Facebook】 https://www.facebook.com/polvoron.kyoto

 

 

 

店主・公文さんにお話を伺いました。

 

 

 

失敗したらとか、出来なかったらってあんまり考えていなかったですね

 

 

ーーカフェをしようと志されたきっかけは何だったのでしょうか。

 

昔から料理は好きで、友達を呼んでホームパーティーを開く度に「お店やったらいいのに」と調子良く乗せられて考えるようになりました (笑) 。一度は東京で教員になったんですけどカフェをしたいなという気持ちが出てきて、4年目の異動のタイミングで教員を辞めてお店を開く準備を始めました。

 

ーー具体的にはどのように準備をされたんですか?

 

お金を貯めるためと接客の勉強のために京都の旅館で仲居として勤めたあと、出身地である福岡のカフェから声をかけてもらって1年半ほど働きました。そこのオーナーがもともと京都でカフェをしていた方で、その繋がりで2015年の12月に京都に戻って、出町柳のリバーサイドカフェという曜日ごとに店長が変わるお店で働きました。

 

ーー今お店を構えられている五条に移ったきっかけはなんだったのでしょうか。

 

リバーサイドカフェで豆を使わせていただいていた大山崎COFFEE ROASTERSさんから今のテナントが募集をかけていることを教えていただいて、共通の知人たちが後押しして下さったおかげで決まったという感じです。リバーサイドカフェをしていた頃に住んでいたゲストハウスが五条にあって「五条いいなぁ」って思っていたので、本当に絶好のタイミングでした。

 

 

 

 

――それぞれのチャンスをしっかりつかみ取っていらっしゃる点がすごいなと思います。

 

目標がないとダラダラしちゃうから、タイムリミットを最初に決めてしまうんです。教員を辞めたのが25歳のときで、30歳までに店を形にするって決めていて。ということは逆算すると、2年間やるとして27歳にはもう始めないとって。ちょうどリバーサイドカフェを始めた時が27歳でしたね。

 

――もちろん30歳までに成功させるという強い意志はあったと思いますが、失敗することへの不安などはなかったのでしょうか。

 

免許さえあればまた教員に戻れるという安心感もあったけど……失敗したらとか出来なかったらということはあまり考えていなかったですね。子供たちに「カフェ開くから先生辞めます」って言った手前やらないわけにはいかなかったというのもあったと思います。自分では比較的願ったり叶ったりな人生だと思っていまして。もちろん叶わなかったこともあるはずなんですけど、今それをしていないということはそもそもそんなに強い望みではなかったんだろうって納得していつの間にか無かったことになっているんです。

 

――どんと構えていらっしゃるというか、迷いがない感じがしますよね。

 

お金も貯めたけど借金さえしなければ大丈夫だろう、30歳まではふらふらしていても何とかなるだろうと思っていました。今は周りを見ていて35歳くらいまで良いかなって思い始めているんですけど (笑) 。またここから変わっていくだろうなって思えるからあまり不安はなくて、今死んでも後悔しないくらいには思っているかもしれない。

 

 

 

 

ーーカフェをするにあたって、コンセプトはどのように決められたのですか?

 

私にとって理想のカフェが福岡にいた頃に働いていた『キラキラカフェ とねりこ』というお店で、人との繋がりを大事にするところがとても好きだったんです。おうちに帰ってきたみたいな居心地の良さもあるし、料理も素朴ながら素材にこだわってしっかり作りこまれていて、すべてに温かさを感じるお店です。通いたくなるお店って料理のおいしさ以上に出したお金に対する付加価値のようなものがありますよね。

 

ーー血の通ったあたたかさを感じるようなお店を理想とされているんですね。

 

京都ではお店を始めるとどんどん人と繋がっていけるのでありがたいですね。福岡も結構飲食の横のつながりが強くて、他のカフェのフライヤーを置いていたりするんですよ。お客さんを取り合うようなことがない……あるのかもしれないですけど、全体で地域を一緒に盛り上げようという意志を感じます。私が福岡びいきをしているのかもしれないけど、食材が豊富だし舌の肥えた人も多いし、すごく勉強になりました。

 

――福岡あっての今なんですね。現在、京都でいいなと思うお店はありますか?

 

京都のカフェはいろいろ行っていますが、丁寧に作られた美味しい和食の旬菜いまりさんや店主さんとの会話を楽しめるコーヒースタンド・Dongreeさん好きです。あとは、京都のコーヒーはすごく文化があると思っていて好きなお店も多いです。

 

 

 

 

 

カフェと他の何かを掛け合わせることで面白いことが出来るし、そこから交流が生まれるのもとても楽しい

 

 

――お店をする上でこだわっていることはありますか

 

この店をどう使うかということは常に考えながらやっています。春からは、週末のみディナーをすることにしました。(2017年8月現在) 完全に貸切の予約制なので、自分たちだけでワイワイ楽しめる家のようなちょうどいい規模感だと思います。私は調理をしつつ何かあったら顔を出すくらいの感じでお客様にくつろいでいただきたいですね。あとは現在出店やケータリングもしているんですが、そういった店の外での販売機会も増やしていこうかなと思っています。やってみた結果諦めることもありますが、実験的にいろいろやってみたいんです。

 

――イベントはどれくらいのスパンでされているんですか?

 

気まぐれですが、頻度は月1~2回ぐらいですね。イベントを開催できる人がいればいつでもやりたいです。

 

ーー具体的にはどんなイベントをされているんでしょうか。

 

この間は「カメラ講座」と題してカメラマンの知り合いを呼んで数本立ての企画をしてもらいました。1本目は門前町を散歩して被写体を見つけようという企画、2本目はSNSの写真用の編集講座をやって、Instagramで「いいね」を増やすためにはどうすればいいかというような話をしてもらいました。カフェと他の何かを掛け合わせることで面白いことが出来るし、そこからカメラマンのファンの方がイベント後にまた来てくださるような交流が生まれるのもとても楽しいんです。

 

――ちょっとした出会いから生まれる人との繋がりをとても大切にされているんですね。

 

本当にご縁に恵まれているなと思います。良くして頂いているばかりなので、その分美味しい料理でお返しできたらと思っています。

 

 

 

 

――内装はすべてご自身でコーディネートされたのでしょうか。

 

外観やドアは前のお店の青を基調としたものを残しつつ、インテリアや小物類を作家さんにお願いしました。以前私が出店をした時に知り合った方が快くレイアウトしてくださったんです。『キラキラカフェ とねりこ』が南フランスの田舎みたいな雰囲気で大好きだったのでそれを参考にしています。私フランスかぶれなんです。店内で流れている音楽もフレンチミュージックなのでヨーロッパの方がよく来てくださいますね。壁は白くしたかったので漆喰を塗れる人を呼んで、ワークショップ型のイベントと催すと同時に塗ってもらっちゃいました。

 

――お料理に対するこだわりを教えてください。

 

見た目にも美しく食べてお腹一杯になれる、お野菜をたくさん使った料理を目指しています。食材は丹波口の西喜商店さんという八百屋さんから仕入れさせてもらっていて、季節によって美味しい食材を聞いたりしながら本当に旬のお野菜を届けてもらっています。

 

――今は何種類くらいメニューがありますか?

 

メインは毎週変えるようにしています。唐揚げでもチキン南蛮にしたり油淋鶏にしたり。店を始める前に自分のレパートリーとして、メインだけで50種類以上、副菜も100種類以上考えておいたんです。他にも備忘録的に今までのメニューも一応取ってあります。

 

――今後もずっと週替わりにしていかれるんですか そうですね。

 

メインはかぶるかもしれませんが、副菜は旬のお野菜も季節ごとにあるし、味付けや調理法を変えながら対応していきたいな。何と言っても、私自身自分が作ったものを食べるのでずっと同じだと飽きちゃうんですよね。

 

――ずっと期間限定という感じ、ありそうで案外ないですよね。通いたくなります。

 

ありがとうございます。ここの常連さんたちは結構近所の方が多くて週に2~3回来てくださるので、その方たちが飽きないようにという思いもあるんです。今はプレートランチとのっけごはんとカレーがランチの定番で、のっけごはんとプレートの内容を毎週変えています。のっけごはんは、タコライスとかナシゴレンとかエスニックなアジアンフードが多いですね。

 

 

取材当日のプレート

 

 

――メニューのお話にしても漆喰のお話にしても、ご自分が楽しまれて、かつ、周りの人も一緒に楽しめるように考えられているのが印象的です。 一人でやっても楽しくないから誰かと一緒にやりたいという思いがあるのかなと思います。

 

全然知らない人たちとするイベントでも、そういう未知の空間や交流を好きで楽しめる人が来て下さるので、楽しくできるんですよね。

 

――最後に、今後どのようなお店にしていきたいか教えてください。

 

私は今まで「カフェを開くこと」を目標として来たので、いざ開いたらか月で「よーしやった」って満足しちゃったところがあるんです。だからちょうど今その先を考え始めるところに来ています。

 

自分が出来ないことを誰かとやりたいとか、この場をいろんな人に使って欲しいとか、人が集まるところにしたいという思いはあって。色々な人と出会えるというのは店をやっている特権だなと思っていて、そうやって出会った中からいろんなご縁が繋がって新しい発見ができるのを楽しみたいなと思っています。

 

まだぼんやりしてますけど、「日々実験」っていう生き方も楽しいんじゃないかなって。楽しいことしかしたくないから違ったと思ったらすぐに見切りを付けるんですけど、そうするとまた新しいものがどんどん入ってくるだろうから、変化を楽しみたいなと思います。

 

ーーありがとうございました!