若い人に「自分も何かできるかもしれない」と思ってもらえたら。映画『貌斬りKAOKIRI』主演俳優・草野康太インタビュー

『シャブ極道』『竜二Forever』の細野辰興監督10作目『貌斬りKAOKIRI』が京都シネマで5月6日 (土) より上映される。主演俳優として本気で挑んだ2時間半について、主演俳優・草野康太にインタビューを行った。

 

 

 

 

『シャブ極道』『竜二Forever』の細野辰興監督10作目、『貌斬りKAOKIRI』が関西では十三・第七藝術劇場での上映が終了し、次は京都シネマで5月6日 (土) より上映される。5月6日 (土) と5月7日 (日) には細野辰興監督と主演俳優・草野康太による舞台挨拶も決定している。

 

 

この作品は日本映画至上最強のスキャンダルである、俳優・長谷川一夫の貌斬り事件にインスピレーションを得た舞台『スタニスラフスキー探偵団』が劇中劇として使われ、舞台を演じる俳優とその舞台裏の交錯する人間模様を描いた、多重構造の重量級エンタテインメント映画である。舞台に本気で挑む俳優たちの熱量が、スクリーンを超えて飛び出す。

 

 

この映画の魅力はどのようなところなのか、主演の草野康太さんにインタビューを行った。

 

 

 

 

『貌斬りKAOKIRI』で劇中劇として2時間に及んで演じられた舞台『スタニスラフスキー探偵団』が劇中劇として使われ、舞台を演じる俳優とその舞台裏の交錯する人間模様を描いた。その準備は入念に行われ、1週間の合宿、42日間に及ぶ稽古では栄養ドリンクを手放せなかった、と草野康太さんは語る。

 

 

「稽古中は、2時間の通しを1日に3本通したこともありました。共演者の間では、4本通したという話もありましたが、全然覚えていない (笑) 。本番までも、2時間の舞台に立ち続けられるか、不安だった。栄養ドリンクは集中力を切らさないための一種の景気付けみたいなものでしたね。この舞台に取り組んでいる間は何も考えられなくて、でもその追いつめられている時間も好きだったんだけど、何も考えられないから、食事はバナナと栄養ドリンクのみだった (笑)」

 

 

主演を演じる以前 (6年前) に、同じ舞台で劇中後半に登場する馳一夫役 (あまりしゃべらず、動かない) を演じていた草野は、主演の大変さを間近で体験していたからこそ、自分が主演の話を受けたとき、今のままではダメだと思い体力づくりから始めたという。

 

 

「トレーナーについてもらって、ジムに通って主に体幹を鍛えました。主演という責任もあったし、稽古が始まるとすぐにしゃべり出さなきゃいけなかったので、稽古場にも誰よりも早く入っていましたね」

 

 

主演の草野は映画監督・風間重兵衛役で、舞台の上で2時間しゃべり続ける。しかもセリフ量は膨大で、早口。まくしたてるようなしゃべり口調で、もの凄い熱量が伝わってくる。

 

 

「全8回公演あったんですが、毎日が千秋楽のような気持ち。1回も、今回は大丈夫と思えたことが無くて。毎回、最後まで乗り切れるだろうか、という気持ちでした」

 

 

そうまでして臨んだ舞台は、演じてみてどうだったのか。

 

 

 

 

「目の前の舞台のことで頭がいっぱいで、映画の撮影のことは全然考えられなかったです。舞台に立つまでは不安だったんですが、お客さんの反応にすごく救われました。声を出して笑ってくれて、後半は前のめりになって食い入るように舞台を観てくれて。そんなお客さんのパワーがあったからこそ、全8回公演を乗り切れたと思っています」

 

 

舞台に本気で挑んだ俳優たちの熱量が、スクリーンを超えて飛び出すような作品に仕上がった本作品。最後に、この映画をどんな人に観てもらいたいか伺った。

 

 

「若い人に観てほしいですね。生きていて、ここまで本気になれることってなかなかないと思うから。39歳の俳優が2時間こんだけ舞台の上でのたうち回ったから、そこを観てほしいという気持ちもあります。幾つになっても、本気で臨めばなんとかなる。どうにかできるって思ってほしい。今はもうしんどくてできる気がしないけど、この役に出会えて本当に幸せでした。この熱量が伝わって、自分も何かできるかもしれないと思ってくれたら嬉しいです。

 

あと、この長谷川一夫さんの貌斬り事件は実際に京都の映画撮影所で起きています。ロールプレイの時も、昔の京都の撮影所を思い出しながらやっていたので、京都の人にはそういう意味でも楽しんでほしい」

 

 

また、草野さんはこうも語る。

 

 

「日頃あまり映画館で映画を観ない若い人たちにも、ぜひ映画館に足を運んで観てほしい。映画館に足を運ぶのは大変かもしれないけども、劇場や映画館でしか体験出来ない熱量、みたいなものを感じてほしいです。」

 

 

私自身もこの映画を観て、俳優たちの熱量に心が奮い立ったうちの1人だ。舞台で観てみたかったという想いもあるが、今からでもぜひ映画館の大きなスクリーンで本気で挑む俳優たちと向き合ってみてほしい。

 

 

『貌斬りKAOKIRI』は2017年1月28日 (土) より、十三・第七藝術劇場にて2017年2月17日 (金) までロードショー。 (※終了しました。)

京都では、京都シネマにて2017年5月6日 (土) から2017年5月12日 (金) までロードショー。

 

 

 

 

貌斬りKAOKIRI

 

公式サイト:http://kaokiri.makotoyacoltd.jp/

 

 

第七芸術劇場

 

http://www.nanagei.com/

〒532-0024

大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ6F

 

京都シネマ

 

http://www.kyotocinema.jp/

〒600-8411

京都府京都市 烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON烏丸3F COCON KARASUMA

 

舞台挨拶情報

http://www.kyotocinema.jp/osirase.php#kaokiri

日時:5月6日 (土) 19:20の回、上映後
ゲスト:細野監督、草野康太さん

 

日時:5月7日 (日) 19:20の回、上映前
ゲスト:細野監督、草野康太さん

 

 

この記事を書いた人

齋藤 紫乃
齋藤 紫乃
ゆるくても、踊るライター。
北の大地で生まれ育ち、大学進学を機に埼玉→東京→大阪→京都と流れ着いて在京3年め。
いつでもドラマチックなはじまりを探しています。

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