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俺の人生、三種の神器 -稲本百合香 ③文章×書くこと-

 

▼俺の人生、三種の神器とは?

人生の転換期には、必ず何かしらきっかけとなる「人・もの・こと」があるはずです。そのきっかけって、その当時は気づけないけれども、振り返ると「あれが転機だった!」といったことはありませんか?そんな人生の転機についてアンテナ編集部で考えてみることにしました。それがこの「俺の人生、三種の神器」。

折角なのでもっとアンテナ編集部員ひとりひとりのことを知ってもらいたい!そんな気持ちも込めたコラムです。これから編集部員が毎週月曜日に当番制でコラムを更新していきます。どうぞお楽しみに!

 

 

編集部コラムの自分の番もう3順目いうことで私の転機についてここで書き記すのも最後となりました。

このタイミングに何について書くのが相応しく、最適だろうかと何度も迷っていたのですが、これまで私が唯一続けている「文章を書くこと」については思い入れもとても深いのではないかと感じ、今回のテーマにすることに決めました。

 

 

 

国語の先生からのメッセージ

 

 

今でこそこうして私は皆さんの前で文章を書いていますが、元々文章を書くことが好きだったわけでも得意だったわけでもありません。

むしろ小学生の頃は国語の作文の時間なんて嫌いでとにかく漢字で書くべきところも文字数稼ぎの為にひらがなで無理矢理埋めてしまう程、文章を書くこと自体に苦手意識を抱いていました。

 

こんなどう見てもマイナスの状態からまずは文章を書くことを「好き」になった瞬間があり 文章を書くことに面白みを感じたのは俺の人生、三種の神器 1回目の投稿でも書いていたAZUKI七さんとの出逢いがきっかけでした。 そしてそこから文章を書くことへの意識が「好き」から随分先のスタンス「自信」に変わった決定的な瞬間が中学生3年生の卒業間近のタイミングで訪れたのです。

 

中学生時代の国語の授業ではもちろん何度か作文を書く機会があり、何枚もつらつらと文章を書いていたことだけは今でも覚えていて、その時の私は文章を書くことが好きだから、誰かに見てもらおうというわけでもなくとにかく書きたいことを書ければ満足していたのだと思います。ですが、中学3年生の国語の授業が最後という日に先生からもらった手書きメッセージの内容こそが私の文章へ向かう意識を変えてくれたのです。

 

 

「あなたの作文、毎回とても楽しみにしていましたよ」

 

 

もう何年も前のことなのに今でもその内容を鮮明に覚えているのは書いてあった内容が自分の中でとても大切なものだったからだと思います。

何気ない一言ではありますが、意味の深いメッセージに私はとてもジンとしました。

元々、苦手だった文章を書くことをまずは好きになりいつしか読む人にとって楽しみなものを作れるようになっていたこと。誰かの心に響く、伝わる文章が書けるようになったのだなと気付けた瞬間でした。

この瞬間から私にとって文章を書くということは「好き」から「自信のあるもの」に繋がったのだと思います。

それまでは劣等感の塊だった自分にとって胸を張れるものがひとつ見つかった瞬間でもありました。

 

 

 

文章を書ける場を探し始める

 

 

中学生時代のこの出来事から私の意識は「誰かの何かのために文章を書きたい」と思えるようになりました。

例えば、私は音楽がとても好きなので、自分が良いと思った音楽を

「この音楽のこんな部分が素晴らしいんです、皆さんも是非聞いてみて下さい」と

伝えられるような目的で文章を書きたいと思い始めました。

 

ですが、その目的達成のために、何をすればいいのか、どうやって探せば方法が見つかるのだろうと迷っていました。そんな時、インターネット上で京都の大学生が主体で活動している媒体ガクシンが挙げているGulliver Get(俺の人生、三種の神器2回目の投稿で紹介したバンド)のライブレポートを目にしたのです。

 

「私もこんなことがしたい!私にも出来るかもしれない!」と思い、気付けばその媒体の門を叩いたのがきっかけで私は表立って文章を書き始めたのです。今でもそのライブレポートを担当されてた方はずっと私の憧れの存在です。

 

 

 

文章を書き続ける意識

 

 

中学生の頃に文章を書くことへの意識が変わり、短大では広報学科で出版について学び、短大に通いながら『ガクシン』でも活動していましたが学校卒業と同時には『ガクシン』も卒業し(ガクシンは大学生であることが活動の条件なので)

私は文章を書くことからしばらく離れることになりました。

離れていた間も心のどこかで「また文章を書きたい」と思っていたのも確かです。

そんな私も文章を思うように書けなくなったり、書く言葉すら見つからなくて、手が進まないというスランプも経験しました。ですが、この『アンテナ』と出逢い、文章を人前で書くことをやっぱり選んで、今、このコラムの文章を書いています。

 

何故、ここまでの粘り強さと求めることを諦めなかったかと言われれば

 

「私の書いた文章が誰かの何かの出逢いのきっかけになれれば」

「素敵なものが埋もれないために文章を書きたい」

という想いをずっと持ち続けていたからだと思います。

 

 

先日、目にした山田ズーニーさんのツイートされていた内容でこの先ずっと覚えておこうと思った言葉があります。

 

 

 

このツイートを見て私が沢山の方に読んでもらえる環境で文章を書くことが出来ている喜びと責任を改めて感じた瞬間でした。私が発信した言葉ひとつで大きくも小さくも影響力もあるということを忘れてはいけないなと。私がこれまで自分の中でモットーとしている「自信がなくなった時があっても、誇りを持って文章を書くこと」を意識してこれからもひとつひとつ大切に文章を書き続けたいと思います。

読んで下さった方、本当にありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

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この記事を書いた人

稲本 百合香
ライター。なぜか「ライブに行くのが意外!」と言われがちですが

休みの日はもっぱらライブで現実逃避!

「メジャーインディーズ問わず良いものは良い!」

という想いを抱きながら日々、素敵なもの(音楽・アーティスト)を

探し求めて、アンテナにて奮闘中。

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