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【ナノボロフェスタ2015 / DAY2】後編

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16_せのしすたぁ

 

 

 

次なるアクトは本祭にも出演が決まっている福井のぶっとびアイドル、せのしすたぁ。アイドル戦国時代の昨今、この3人を特別な存在にしているのは、彼女たちが「誰も置き去りにしないアイドル」だからじゃないだろうか。一曲目の”アイドルなんてなっちゃダメ!ゼッタイ!”から”ハートブレイカー”、最後の”ラストチューン”まで、それぞれのキャラを活かして全力で歌い踊るという基本は守りつつ、バンバン曲中に客に絡むし、客のボケを拾うし、挙げ句の果てには自らボケる。みんなで踊るところは「ジャンプ!」「手拍子!」などその都度やることを教えてくれるという出血大サービスっぷりである。ヲタクも一見さんもフラットに楽しめるせのしすたぁのライブは、このナノボロフェスタでも破壊力バツグンだった。

 

 

 

そのころ喫茶マドラグでは、前日に急遽出演が決定し突然タイムテーブルに現れた、なつやすみ系ヒップホップユニットE.S.V.のステージ。京都でなかなかお目にかかることができない彼らとのラッキーな出会いに、心躍ったファンも多かっただろう。

 

 

 

16_ムーズムズ
 

 

酩酊系スリーピースバンド、ムーズムズ登場。初ライブから10年、ゆっくりマイペースに活動を続けてきたこのバンドに流れる独特の空気感は、楽曲にもよく表れている。ドラムとオルガンの絡み合う細かいフレーズにアクセント的に加わるギター。そうして出来上がったピコピコなのにどこかオーガニックなトラックの上を、Gt./Vo.小西雄次郎の軽妙なラップが駆け回る。”名言””ヘイヘイホー”に始まり、ラストの”×”ではマイクのエコーが薄く掛け合いがぎこちなくなるハプニングもあったが、それも美味しいスパイス。どこまでもヘンテコでおしゃれなムーズムズ、すっかりみんな虜になってしまった。

 

 

 
16_メシアと人人

 

 

 

続いてお待ちかね、メシアと人人がスタート。同時間帯の裏でラクボウズにて行われている大喜利大会に、ただならぬ敵意を露わにするボロの立役者は、何よりもライブで、演奏で、ナノボロフェスタをぐいぐいと引っ張ってゆく。ツーピースとはとても思えない轟音に、頭から圧倒されっぱなしだ。シューゲイザーの音像が今まで「匂わせる」だけだったもどかしさや苛立ちを、メシアは包み隠さず歌に乗せて押し出している。だから聴き手はこんなに熱くなれるのかもしれない。徹頭徹尾フロアを沸かせ続けた彼ら、本祭への期待も高まる一方だ。

 

 

 

喫茶マドラグにて行われていたのは、シンガーソングライター長谷川健一のステージ。FUJI ROCK FESTIVALやSWEET LOVE SHOWERへの出演経験を持ち、今までの作品ではJim O’Rourkeや後藤正文 (ASIAN KUNG-FU GENERATION) など錚々たる面々と制作を共にしている。今年春に行われた京都国際現代芸術祭 (PARASOPHIA) にも、やなぎみわのプロジェクトメンバーとして参加するなど、各方面からの高い評価と信頼を得ているアーティストだ。首にてぬぐいを巻いた素朴な出で立ちでひとりギターを爪弾く彼の歌声の向こうには、数え切れない誰かの生活や想いが透けて見える。サビの軽やかな高音が気持ちいい”空の色”、新アルバムに収録予定の”うたうはよろこび”など、夏の開いた心には少し滲みてしまうくらい純な楽曲群。”海のうた”は、音楽がいのちに直結している事を改めて思い出させてくれる。この場所に居合わせ、この瞬間に立ち会えるなんて、何という幸せだろう。研ぎ澄まされた歌の力を存分に感じることができた 空間だった。

 

 

 

16_Have a NIce Day!

 

 

 

一方ナノではHave a nice dayがパーティーの狂乱に火をつけていた。客席のせのしすたぁも巻き込んでハチャメチャなステージを繰り広げる。彼らが中心となって主催する東京のアンダーグラウンドイベント「SCUM PARK」でのアンセム的存在、”フォーエバーヤング”でフロアは完全にくっせえ肉団子状態。アンコールで再び演奏された同曲に熱はまったく冷めることなく、ハバナイと一緒になって噛みつくように歌うオーディエンスの熱狂たるや、まるで地獄の盆踊り。パーティーの魔法は激しい余韻を残していったのだった。 

 

 

 

16_Homecomings

 

 

 

いたく開放的になったムードの中、ナノのテキーラが一滴残らず振る舞われ、フロアが気分上々になったところで、満を持してトリのHomecomingsがステージに登場。The Pains of Being of Pure at Heartの来日公演でサポートアクトを務めることがつい先日発表された彼ら、コーラスワークも一段と伸びやかになり、今や土龍が「京都が誇る宝」と呼ぶのもうなずける。すっかりへべれけのGt.福富優樹のMCを挟みながら、終始のどかにライブは展開され、アンコールでは平賀さち枝とのコラボレーション曲”白い光の朝に”を披露。まばゆい暖かさのなか、2日間にわたるナノボロフェスタが本祭に向けての濃厚なプロローグとなったのだった。 

 

 

 

 

ナノボロフェスタ2015特集

 

■ナノボロフェスタ2015 DAY.1

カトキット / Spacetime And Streams / ゆーきゃん

http://kyoto-antenna.com/column/nanoboro2015_day1-1/

 

■ナノボロフェスタ2015 DAY.1

Baa Baa Blacksheeps / ONIGAWARA / 岡崎体育

http://kyoto-antenna.com/column/nanoboro2015_day1-2/

 

■ナノボロフェスタ2015 DAY.1

渚のベートーベンズ / ナードマグネット / Seuss / ゆーきゃん

http://kyoto-antenna.com/column/nanoboro2015_day1-3/

 

■ナノボロフェスタ2015 DAY.1 花泥棒 / my letter / never young beach

http://kyoto-antenna.com/column/nanoboro2015_day1-4/

 

■ナノボロフェスタ2015 DAY.2 前編

THEロック大臣ズ / 私の思い出 / 山本隆弘(KBSホール) / she said / T.V.not January / 中村佳穂 / THE FULL TEENZ / おとぼけビ〜バ〜

http://kyoto-antenna.com/column/nanoboro2015_day2-1/

 

■ナノボロフェスタ2015 DAY.後編

せのしすたぁ / ムーズムズ / メシアと人人 / 長谷川健一 / Have a Nice Day! / Homecomings

http://kyoto-antenna.com/column/nanoboro2015_day2-2/

 

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