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二時の飼いかた・B-Lock北山

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B-Lock北山

設計・安藤忠雄 施行・2001年 用途・商業施設   

 

 

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昔住んでた町の外れには大きな古いビルディングがあり、そのスラっとした佇まいには子供心に心ひかれるものがありました。雄々しく立っているにも関わらず、何故かどこか寂しげでとても夕暮れの似合う建物でした。これが自分の建物に対する原始体験なのかもしれません。こんにちは、主にライブレポートをあげている芽春です 。私もアート面の強化ということで、身近にある建物って実は結構すごいんだよ!ってことを紹介していきたいと思います。

 

 

第一回目となる今回は取り上げやすい有名人にしようと思って建築家の安藤忠雄を取り上げることにしました。はじめに知らない人のためにざっと安藤忠雄を紹介しようと思います。  簡単に言ってしまえば建築界のイチロー、大阪の生んだスーパースター。元プロボクサーという異色の肩書きを持ち、大学は出ておらず独学で建築界に殴り込みをかけます。そして世界三大建築家の一人「ル・コルビジェ」の師事を受け、1970年代から現代にいたるまで建築界の最先端を走り続けており、世界に与えた影響は計り知れません。代表作は『光の協会』、『地中美術館』、『住吉の長屋』などがありますが、手がけた作品は数知れず、日本中どこへ行ってもひとつは彼の作品にお目にかかれると思います。そんな安藤忠雄の建築物なのですが、いままでにいくつか見てきた中で一番小さい施設です。では早速『B-Lock北山』を案内します。

 

 

 

 

 

 

 

立地は北山通りに面しており、隣はケーキ屋さん、向かいは植物園で、緑も多く非常に気持ちのよい環境にあります。この日は天気もよく最高のロケーション。 外観はこんな感じで、丸みがとてもかわいらしいです。

 

 

 

 

外観は安藤忠雄お得意のコンクリートの打ちっ放しになっております。そしてこの建物実は円と四角の組み合わせだけで作られています。しかし一見では円と四角だけで作っているとは思えないくらい有機的で、奥行きもあり飽きさせない作りになっています。その大きな特徴のひとつがこちらの階段ではないでしょうか。

 

 

 

 

1階部分はかなり広く間口をとっているにも関わらず、3階部分まで行くと人一人分の幅しかなくなります。吸い込まれるような不思議な魅力のあるこの作りは、まるでヨーロッパの旧市街にある路地裏のように、「この先になにがあるのかな、少し覗いてみようかな」なんて好奇心を刺激する作りになってます。  

 

 

 

 

そのまま2階へ上がった時にはこんな風景が見れます。円と長方形の組み合わせだけにも関わらず、空の切り取り方には非常に動きがあり見ていて飽きません。

 

 

 

 

 

 

ちなみにこの建物は商業施設として建てられており、1階はカフェ、2階は歯科医院、3階は事務所となっています。

 

 

 

1階はオープンテラスとなっていて、内から外を眺められます。この壁の抜き方も秀逸で、日本の格子のような役目を果たしており、開放感を損なうことなく外からの視線を遮ることに成功しています。 

 

 

 

 

 

 

それと忘れてはならないのが、この壁に映る陰。打ちっ放しの壁に映る木々の陰のうつろいや、人の陰はまるで無声映画を見ているような気分にさせてくれます。

 

 

 

 

 

建物自体はこじんまりとしていて、さらに中の空間を小さく区切っているにも関わらず、どこへいても開放感を失わないのがさすがな建物でした。以前から『B-Lock北山』の前を通ることはあったのですが、実際に訪れて中に入ってから感じることもあり、改めて色んなものを自分の目と足で確認しにいくことの重要性を思い出すよいきっかけとなりました。みなさまも『B-Lock北山』の前を通ることがあればぜひ一度覗いてみてください。

 

 

 

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