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【特別企画】ミュージシャン、好きな映画を語る – バレーボウイズ・本日休演・踊る!ディスコ室町編 –

アンテナが掲げているテーマのひとつにクロスカルチャーがあり、クリエイターが制作している自分の分野以外のものから影響というものを、掘り下げたいと常々思っています。

 

今回、アンテナがみなみ会館とオールナイトイベントを行うにあたり、特別企画として京都で活躍中の若手ミュージシャン、バレーボウイズのVo./Gt.ネギ、本日休演のVo./Gt.の岩出拓十郎、踊る!ディスコ室町のVo.ミキクワカドに集まっていただき、彼らが愛してやまない映画について語っていただきました。

 

 

今回リストアップしてもらった映画のテーマは「思わず誰かと話したくなる映画」

 

それぞれが映画から受けた影響だけでなく、三者三様の「話したくなる理由」が垣間見える座談となりました。

 

 

 

きれいなだけじゃなくて汚い感じが好きで、コミカルでエッチでそのあたりは自分の曲にも影響はある

 

 

堤:早速なんだけど、ネギ君はラインナップを見た感じでは、音楽に強く影響が出ている感じだったね。「5本リストアップして欲しい」と伝えたにも関わらず、3本で来たあたりに、名前のあがった映画へのものすごい執着を感じました (笑)

 

 

▼ネギの選んだ映画

①『あの、夏の日』

②『学校の怪談』

③『学校の怪談2』

 

 

ネギ:そうですね (笑) 。『学校の怪談』とおじいちゃんが空を飛ぶ映画の『あの、夏の日』あたりは自分自身への影響は大きいですね。

 

 

あの、夏の日-とんでろ じいちゃん

 

 

堤:『あの、夏の日』は見たことないな。どんな映画?

 

ネギ:有名なんですけど、「宮崎あおいが真っ裸で出てくる」っていう内容とは別の意味で有名になってますね。

 

ミキ:それは熱いじゃないですか。

 

ネギ:それも確かに熱いんだけど、内容は東京からとある島にボケたおじいちゃんに小学生の男の子が会いに行くって感じですね。ボケたおじいちゃんがあることないこと色々言うんですけど、それが本当の出来事になっていくって話ですね。

 

堤:『ビッグフィッシュ』みたいだね。

 

 

 

 

ネギ:近いかもしれないですね。どこからが本当で、どこからが嘘かっていうのとはまた少し違うかもしれないんですけど、見た人が色々な結末を想像できる感じです。そしてハッピーエンドなのがいい。

 

堤:どんな出来事が本当になるの?

 

ネギ:さっき言った空を飛ぶ以外で言えば、過去に言って子どもの頃のおじいちゃんに会うんですけど、なんかちょっと変な人に会うんですよね。妖怪ではないんですけど。ちょっとグロいんですよね。きれいなだけじゃなくて汚い感じが好きで、表現とか言葉も汚くて、コミカルでエッチでそのあたりは自分の曲にも影響はありますね。どこか尖っていたり、毒吐いてたり……。その方が青さが出るんじゃないかって。

 

岩出:バレーボウイズのデモ聞いたんですけど、音質がテープで録音したみたいになってますよね。

 

ネギ:あれボーカルをアンプから出していたんですよね。

 

岩出:あれ、すごく映画感あっていいよね。

 

 

 

人生ではじめて見た映画は?

 

 

堤:僕たちは年齢的に映画のイメージって、まだ少し古ぼけてザラッとした世代だよね。ちなみにみなさん一番最初に見て印象に残ってる映画あります?

 

岩出:僕保育園の時に見た『トイ・ストーリー』ですね。お父さんが買ってきたVHSをずっと見てセリフも全部覚えてましたね。友達とケンカした時もバズと殴り合ってる時のウッディのセリフ言ったりしてましたね。「殴ってみろよ」とか言ってたら、普通に殴られましたね (笑)

 

ミキ:それで言うと僕は子どもの時に見たポケモンの『ミュウツーの逆襲』かなあ。あの時はまだ純粋だったから、ピカチューが最後に倒れる時に涙ぐんでましたね。2個上のいとことその後もう一回見に行ったら、「こんなので泣いてるお前は大人になれないぞ」と言われちゃって……今思えばそこが人生の分岐点でした。

 

 

 

 

岩出:泣ける方が大人な感じするけどね。

 

ミキ:あ、良いこと言いますね (笑) 。でもそれ以来感動するのはちょっと恥ずかしいことだって思ってたかもしれないです。

 

堤:みんなやっぱりアニメの入りが多いんだね。

 

ネギ:僕はお父さんがすごく映画が好きで、一番最初に見たのは『ファントム・オブ・ジ・パラダイス』でしたね。オペラ座の怪人の当時の現代版みたいな。

 

 

 

 

ミキ:船漕いでくやつ?

 

ネギ:それはリメイク版で、機械が発展した世界に悪魔が出てくるみたいな。渋いですよね。

 

堤:それが一本目は渋いね (笑)

 

ネギ:主人公が作曲センスがバリバリで良い曲を書くんですよね。それを自分の上司みたいな人に奪われるだけじゃなくて、好きな女の子も取られてヤケになっちゃって……。その後顔面潰されて仮面被ることになるわ、変なもの見えるようになるとか悪魔と契約していくんですよね。面白いんですけどね。

 

岩出:名曲を書いてパクられましょうよ (笑)

 

ネギ:嫌や〜 (笑) 。一番最初だったんでよく覚えてますね。ちなみに二本目は「宮本武蔵」です。

 

堤:さらに渋いな〜 (笑)

 

ネギ:親父の趣味なんで。今でも押入れの中にVHSがズラッと並んでるんですよね。そのおかげか映画を見るってことに抵抗は昔からなかったです。面白くなさそうでもとりあえず見る、みたいな。

 

堤:それ結構大事だよね。

 

ネギ:普通見るのやめちゃいますもんね (笑) 。でもやっぱり好奇心は磨かれますよ。と言いつつ、リストアップした映画がみんな見てるような『学校の怪談』だったりするんですが。

 

堤:どこが魅力なの?実は見たことなくって。

 

ネギ:CMでは怖いシーンばかり流してたと思うんですけど、実際は友情とか恋みたいなところがメインなんですよね。終わったら「あんなことがあって最悪」みたいな顔じゃなくて、幸せそうな顔してるのがいいんですよね。

 

 

 

 

堤:1,2をリストにいれてくるくらい好きなんだもんね (笑)

 

岩出:掃除のおじさんのやつは1?カニみたいなやつが出てくるやつ。

 

ネギ:蜘蛛ね (笑)

 

岩出:2に方が怖かったイメージありますね。血が出てくるし。

 

ネギ:そう言えば他の2人はどんな映画を選んだの?

 

 

 

まわりに勧めてるんですけど、誰も見てくれなくて (笑)

 

 

岩出:僕はわりと緊張感ある感じの映画が多いですね。

 

 

▼岩出の選んだ映画

①私が、生きる肌

②ベニーズビデオ

③家族ゲーム

④ミンボーの女

⑤千年女優

 

 

堤:『私が生きる肌』はヤバイね。

 

 

 

 

岩出:これやばいですよね (笑) 。ベニーズ・ビデオもグロめ。武映画が好きなので。”生々しい怖さ”や間がいい映画を選びました。自分の音楽にそのあたりが生きているような気がしなくもない (笑)

 

ミキ:『家族ゲーム』くらいしかわからないなあ。

 

岩出:『私が生きる肌』から説明すると、スペインのアルモ・ドヴァル監督の作品なんですが、娘が強姦みたいなことをされて、その犯人を父親が捕まえて性転換させる映画です。

 

ネギ:なにそれ見たい。借りて帰ろうかな……。

 

岩出:肌をね、入れ替えてね……。

 

堤:それでもグロいけど、根本的なテーマはラブだよね。

 

岩出:そうですね、この人の映画は愛が生々しいんですよね。喋らないシーンでの感情の動きが秀逸で、「愛とは?」ということを改めて考えて欲しいですね。彼女と見に行くと気まずくなりそうなんで、友達とぜひ。まわりに勧めてるんですけど、誰も見てくれなくて (笑)

 

ネギ:今の聞いてたら見たくなるけどね。

 

岩出:次に『ベニーズ・ビデオ』は少年がひょんなことから人を殺しちゃって、それを自分でビデオに写しちゃって親が知ってしまうという……ただただやるせない映画ですね。

 

 

 

 

堤:オールナイトで朝4時なんかに見た日には、次の日一日中どよーんとしそうだね。他の映画はどうだろう?

 

ミキ:『家族ゲーム』はしっかりは見れてないんですけど、落ち着いたトーンの映画ですよね。

 

岩出:ずっと灰色というか、雰囲気が一定している映画ですね。

 

ネギ:これこそ間がすごい映画だよね。関わる立場も絶妙というか。

 

 

 

 

堤:内容がイメージできない (笑)

 

岩出:家族のところに家庭教師の松田優作が来て色々起きるって映画なんですが、家族が一列になってご飯を食べているシーンがあってそれが有名ですよね。家族に第三者が入ることによって、静かにぶち壊してその関係性を問うみたいな感じです。

 

堤:面白そうだね!その他はどうだろう?

 

岩出:『ミンボーの女』は暴力団に立ち向かっていく映画で、弁護士が主人公。ホテルマンと弁護士が狙ってくる暴力団からどうやって身を守るかみたいな。ずっと緊張感が続く映画なんですけど、この映画のせいで監督の伊丹十三は暴力団に殺されたんじゃないかって言われてますよね。暴力団が本当に恐ろしいんですよ、いやらしいというか。

 

堤:うーん、どれも面白そうだなあ。

 

 

 

「捕まえられそうで、捕まえられない女の子」が好き

 

 

ミキ:最後は僕ですね。今回多分僕が呼んでもらったのって、VOXで”黒い映画”っていうブラックミュージックに関連する映画のイベントやってるからだと思うんですけど、実は僕自身映画好きって感じではなくて (笑) 。それでもあえてリストアップするならこんな感じかなと。

 

 

▼ミキクワカドの選んだ映画

①17歳のカルテ

②WASABI

③さんかく

④モテキ

⑤あの頃ペニーレインと

 

 

ミキ:元々ボリューミーなものが好きで、大竹伸朗とか横尾忠則とか宮藤官九郎も好きだし……。今回のラインナップだと『モテキ』が一番テーマ的にわかりやすいですかね。「捕まえられそうで、捕まえられない女の子」が好きなんですよね。

 

岩出:なるほど。

 

ミキ:『あの頃ペニー・レインと』はキャメロン・クロウの半自伝的映画で、本当に監督は15歳の時にローリング・ストーンズ紙に寄稿して記者になってるんだけど、そんな男の子が有名になっていくって話。主人公が同行しているバンドのグルーピーの中に光っている女の子を見つけて、その女の子に浮かされるんですよね。バンドの栄光と挫折みたいな側面もあるんだけど、やっぱり陰キャラがきれいな女の子見てちんこが立ってしまうみたいなのが熱い。

 

 

 

 

堤:いいね。共感してしまいそうだ。

 

ミキ:さらにそれがわかりやすいのが『さんかく』かな。主人公の高岡奏輔と、田畑智子が付き合ってて、その妹がAKB48の小野恵令奈なんだけど、小野恵令奈の無防備のエロさと言いますか、それにあてられて高岡奏輔がちょっと暴走し始めるみたいな。最初は高岡奏輔に無邪気に近づいてくるんだけど、高岡奏輔その気になっちゃうと逆に離れていくっていうね。最後はちょっと悲しいオチなんですけど。

 

ネギ:俺それ見たかも。

 

ミキ:まあこんな感じに全体的に女の子を追いかける話が多いですね。『WASABI』はかなりB級の映画かもしれないけど、18歳の広末が天真爛漫な美少女ですね。『17歳のカルテ』は精神病棟の話で、ウィノナ・ライダーとアンジェリーナ・ジョリーが出て来る美しい映画ですね。さっきの二本とは結構違う感じです。アンジェリーナ・ジョリーは病院の中を支配しているボスみたいな存在なんですけど、彼女が何故強くあれるのか徐々に明かされていくんです。まあその展開は見てみてください。僕が推しているのはこんな感じですね。

 

 

 

 

堤:三人ともそんなに見てない、と言いつつこれだけきちんと出てくるんだからさすがだよ。また見たい映画がたくさん増えてしまった。今日は本当にありがとうございました!

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

三人の好きな映画から、ほんのりと作る音楽への影響も垣間見えた気がしてきませんか?

リストアップしてくれた映画を見ると、もっとバンドのことが好きになれるかもしれませんね。

逆にはじめてバンドのことを知った人で映画のラインアップに共通点を感じられたら、ぜひ音楽の方も聴いてみてください!

 

 

バレーボウイズ

 

2016年京都市左京区民で結成されたナツカシイサウンズバンド。

昭和歌謡とアイドルサウンズの融合を目指す。切ないギターの音と田舎臭い歌詞が誰もが経験したことのあるあの頃の懐かしい感覚を呼び起こす。活動拠点は主に京都であるがお呼びとあらばどこへでも。

 

本日休演


京都で活動中の四人組グループ。2012年結成。

ブルースやヒップホップに影響を受けた日本語ロックをサイケポップに、ヴェイパーウェイブに演奏?

人間vsロボ、身体vs精神、個vs宇宙、を横目に見ながら、不穏なリズム&ハーモニーが明日も人々を沸かせるはずだ。

二枚のアルバムをミロクレコーズより発売し、現在サードアルバム製作中。

 

 

踊る!ディスコ室町

 

京都の6人組ファンクバンド“踊る!ディスコ室町”。 『京都は上京区、室町通り、武者小路を下がったところ、アパートディスコ室町の420号室からやってきたファンキーでグルーヴィな男たち。』

 

2012年:結成。

2013年:1stDEMO『DISCO MUROMACHI 420』発売。

2015年:全国流通1stフルアルバム『洛中にてファンク』発売。

ロッキング・オン主催「RO69JACK」入賞。

2016年:2ndミニアルバム『新しいNEWネオ室町』発売。

「FUJI ROCK FESTIVAL ’16」にて、新人の登竜門ステージ「ROOKIE A GO-GO」出演。

 

Vo.ミキクワカド / Gt.まこまこまこっちゃん / Gt.クマ山セイタ / Ba.ツマリツムラ / Dr.伊藤おわる / Tamb.モチヅキ・タンバリン・シャンシャン

 

website :http://odoru.xxxxxxxx.jp

 

アンテナ×みなみ会館共催 誰かに話したくなるナイト

日程:5月27日(土)

会場:みなみ会館

時間:OPEN23:00 / START23:15

特別FOOD出店:めんや龍神(https://www.facebook.com/menya.ryujin/

チケット予約:

・Peatix → http://hanashitakunaru-night.peatix.com

・チケットぴあ →(Pコード:556-948

・岡崎蔦屋書店にて、フード付きのお得な前売り券が販売中

 

上映作品

 

上映映画①『イット・フォローズ / IT FOLLOWS』

(C)2014 It Will Flow Inc.

 

2014年 / アメリカ /100分 / ポニーキャニオン

監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル

出演:マイカ・モンロー / キーア・ギルクリスト / ダニエル・ゾヴァット

 

低予算のインディーズ作品ながら、斬新な設定と確かな演出力で映画ファンのみならず批評家からも高い評価を受け、全米でサプライズ・ヒットとなった青春ホラー。19歳のジェイはイケメンのヒューと一夜を共にするが、豹変したヒューによって縛り付けられる。ヒューは“それ”に殺される前に誰かにうつせ、とジェイに命じるが…。ジェイに移されたものとはいったい何なのか…。

 

 

②『わたしはロランス / LAURENCE ANYWAYS』

2012年 / カナダ、フランス / 168分 / アップリンク

監督:グザヴィエ・ドラン

出演:メルヴィル・プポー / スザンヌ・クレマン / ナタリー・バイ / モニア・ショクリ

 

グザヴィエ・ドランが、90年代のカナダを舞台に、ある恋人達の10年におよぶ愛の道行きを見つめた異色ラブストーリー。国語教師を務めるロランスは、最愛の恋人フレッドに“女になりたい“という欲望を告白する。それを聞いたフレッドは彼を激しく非難するが、やがて彼の理解者になろうと決意。ふたりは周囲の無理解や偏見、拒否反応に立ち向かいながら自らの道を歩んでいく—。

 

 

③『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ / ONLY LOVERS LEFT ALIVE』

(C)2013 Wrongway Inc., Recorded Picture Company Ltd., Pandora Film, Le Pacte &Faliro House Productions Ltd. All Rights Reserved.

 

2013年 / アメリカ、イギリス、ドイツ / 123分 / ロングライド

監督:ジム・ジャームッシュ

出演:ティルダ・スウィントン / トム・ヒドルストン / ミア・ワシコウスカインディ

 

映画界の巨匠ジム・ジャームッシュ監督が長年構想を温めていたヴァンパイア・ストーリー。吸血鬼のアダムはアンダーグラウンドの音楽シーンで活動するミュージシャン。人間たちの自己破滅的な振る舞いに気が滅入っている彼は、同じ吸血鬼の恋人イヴと再会するが、そこに彼女の破天荒な妹エヴァが現れ、3人は思いもよらない運命を辿っていき…。

 

この記事を書いた人

堤 大樹
堤 大樹編集長
何をやるにも言い出しっぺなので、大体最後は自分でやるはめになる。バイタリティのみで世の中を渡り切るべく奮闘中。「ロジカルってどこに落ちてるんですか?」Amia Calvaというバンドでも活動中。

バンド:http://amia-calva.com

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